![]() 平版印刷版の形成方法
专利摘要:
多層、ポジ型平版印刷版前駆体を、赤外線で画像形成して、pHが6〜約11の単一処理溶液を用いて、単一工程で処理することができる。この単一処理溶液は、画像形成された前駆体の現像と、平版印刷前のすすぎ落としを必要としない保護塗膜を提供との両方を行なう。 公开号:JP2011510355A 申请号:JP2010544312 申请日:2009-01-20 公开日:2011-03-31 发明作者:ポール キットソン,アンソニー;バリー レイ,ケビン 申请人:イーストマン コダック カンパニー; IPC主号:G03F7-32
专利说明:
[0001] 本発明は、画像形成後に単一処理溶液を使用して平版印刷版を調製する方法であって、その処理溶液が、平版印刷において印刷版を使用する前に、印刷版の画像形成された表面に現像及び保護の両方を施す、平版印刷版を調製する方法を提供する。] 背景技術 [0002] コンベンショナルな印刷又は「湿式」平版印刷の場合、画像領域として知られるインク受容領域を親水性表面上に発生させる。表面が水で湿潤され、そしてインクが着けられると、親水性領域は水を保持してインクを弾き、そしてインク受容領域はインクを受容して水を弾く。インクは画像が再現されるべき材料の表面に転写される。例えば、インクは中間ブランケットに先ず転写され、ブランケットは、画像が再現されるべき材料の表面にインクを転写するために使用される。] [0003] 平版印刷版を調製するのに有用な画像形成性要素は、典型的には、基板の親水性表面上に適用された画像形成性層を含む。画像形成性層は、好適なバインダー中に分散することができる1種又は2種以上の輻射線感光性成分を含む。或いは、輻射線感光性成分はバインダー材料であってもよい。画像形成に続いて、画像形成性層の画像形成された領域又は非画像形成領域が、好適な現像剤によって除去され、下側に位置する親水性の基板表面を露出する。画像形成された(露光された)領域が除去される場合には、要素はポジ型と考えられる。逆に、非画像形成(非露光)領域が除去される場合には、要素はネガ型と考えられる。それぞれの事例において、残される画像形成性層領域(すなわち画像領域)はインク受容性であり、そして、現像プロセスによって露出された親水性表面領域は、水及び水溶液、典型的にはファウンテン溶液を受容し、そしてインクを弾く。] [0004] ダイレクト・デジタル画像形成が印刷業界においてますます重要になってきている。平版印刷版を調製するための画像形成性要素が、赤外線レーザーとともに使用するために開発されている。熱画像形成性多層ポジ型要素が、例えば米国特許第6,294,311号明細書(Shimazu他)、同第6,352,812号明細書(Shimazu他)、同第6,593,055号明細書(Shimazu他)、同第6,352,811号明細書(Patel他)、及び同第6,528,228号明細書(Savariar-Hauck他)、及び米国特許出願公開第2004/0067432号明細書(Kitson他)に記載されている。米国特許出願公開第2005/0037280号明細書(Loccufier他)には、フェノール系現像剤可溶性ポリマーと、赤外線吸収剤とを同じ層内に含む感熱性印刷版前駆体が記載されている。] [0005] 米国特許第6,200,727号明細書(Urano他)、同第6,358,669号明細書(Savariar-Hauck他)、及び同第6,534,238号明細書(Savariar-Hauck他)に、追加のポジ型の熱画像形成性要素が記載されており、そしてこれらは種々の現像剤を使用して平版印刷版を形成するために使用される。いくつかの事例では、上層がノボラック樹脂と溶解抑制剤とを含む場合には、このような画像形成性要素は、低pH現像剤を使用して現像される。] [0006] 単層のポジ型の画像形成性要素が、例えば米国特許第6,280,899号明細書(Hoare他)、同第6,391,524号明細書(Yates他)、同第6,485,890号明細書(Hoare他)、同第6,558,869号明細書(Hearson他)、同第6,706,466号明細書(Parsons他)、及び米国特許出願公開第2006/0130689号明細書(Mueller他)に記載されている。] [0007] 同時係属中の同一譲受人による米国特許出願第11/686,981号明細書(Savariar-Hauck他によって2006年3月16日付けで出願)には、平版印刷版を調製するためにポジ型の画像形成性要素を処理する方法が記載され主張されている。米国特許第6,555,291号明細書(Savariar-Hauck)中に他の画像形成性要素が記載されている。] [0008] ガムを使用したネガ型要素の現像が、例えば欧州特許出願公開第1,751,625号(Van Damme他、国際公開第2005/111727号パンフレットとして公開)、同第1,788,429号(Loccufier他)、同第1,788,430号(Williamson他)、同第1,788,431号(Van Damme他)、同第1,788,434号(Van Damme他)、同第1,788,441号(Van Damme)、同第1,788,442号(Van Damme)、同第1,788,443号(Van Damme)、同第1,788,444号(Van Damme)、同第1,788,450号(Van Damme)、の各明細書、及び国際公開第2007/057442号パンフレット(Gries他)に記載されている。加えて、Ray, Tao, Miller, Clark及びRothによって2007年10月16日付けで出願された同時係属中の同一譲受人による米国特許出願第11/872,772号明細書には、赤外線に対して感光し、そしてガム溶液を使用して処理することができるネガ型画像形成性要素が記載されている。] [0009] 同時係属中の同一譲受人による米国特許出願第11/947,817号明細書(K. Ray, Tao及びClarkによって2007年12月4日付けで出願された)には、特定の非高分子ジアミド添加剤を含有する画像形成されたUV感光性ネガ型の画像形成性要素を現像するためにガムを使用することが記載されている。] 発明が解決しようとする課題 [0010] ネガ型画像形成性要素とポジ型画像形成性要素との画像形成された領域間には根本的な差異がある。ネガ型画像形成性要素の場合、露光された(画像形成された)塗膜領域は架橋又は凝集されており、一般に処理流体中には不溶性である。しかしながら、ポジ型画像形成性要素内に残る非露光塗膜領域は、処理溶液が長時間にわたってそこに残されると除去されてしまうことがある。2つのタイプの塗膜において用いられる化学的性質の根本的な差異は、ポジ型画像形成性要素が、旧来のナフトキノンジアジドの化学的性質ではなく、IR感光性の化学的性質から成っている場合に、特に明らかである。露光されたIR感光性塗膜と非露光IR感光性塗膜との間の溶解速度の差は比較的小さい。従って、使用者はこのような塗膜を現像又は処理し、できる限り早く残留処理溶液を除去することが必要である。] [0011] 周知のポジ型画像形成性要素は商業化されて大きな成功を収めているが、これらは一般に、種々の高アルカリ性の現像剤を使用して処理(現像)される。取り扱い中に版を保護するために、別個の仕上げガムが現像された画像に通常適用される。所望画像形成特性を損なうことなしに、環境的許容性がより高い処理溶液を使用して、単純化されたプロセスでこのような要素を処理することが望まれる。ネガ型画像形成性要素は、これまで、ガム溶液で処理されてきたが、著しく異なる化学的性質と複数の層とを含有する画像形成されたポジ型画像形成性要素を、同様に処理して印刷前に保護し得ることは、上記画像形成の化学的性質が根本的に異なっているため予期されなかった。] 課題を解決するための手段 [0012] 本発明は、画像を形成する方法であって: A)ポジ型平版印刷版前駆体に、赤外線を使用して像様露光を施すことにより、画像形成された前駆体内に露光された領域及び非露光領域の両方を提供する工程、 ポジ型平版印刷版前駆体が、基板上に順番に: 第1高分子バインダーを含む内層、及び 第1高分子バインダーとは異なる第2高分子バインダーを含むインク受容外層 を有しており、 前記平版印刷版前駆体が、赤外線吸収化合物をさらに含み、そして B) (1)主として前記露光された領域だけを除去して、そして(2)結果として生じる平版印刷版の露光された領域及び非露光領域の全ての上に保護塗膜を提供するために、前記画像形成された前駆体に、約6〜約11のpHを有する単一処理溶液を適用する工程を含んで成る画像を形成する方法を提供する。] [0013] 本発明はまた、平版印刷方法であって: A)ポジ型平版印刷版前駆体に、赤外線を使用して像様露光を施すことにより、前記画像形成された前駆体内に露光された領域及び非露光領域の両方を提供する工程、 前記ポジ型平版印刷版前駆体が、基板上に順番に: 第1高分子バインダーを含む内層、及び 前記第1高分子バインダーとは異なる第2高分子バインダーを含むインク受容外層 を有しており、 前記ポジ型平版印刷版前駆体がさらに、赤外線吸収化合物を含み、そして B) (1)主として露光された領域だけを除去すること、そして(2)結果として生じる印刷版の露光された領域及び非露光領域の全ての上に保護塗膜を提供すること、のために、画像形成された前駆体に、約6〜約11のpHを有する単一処理溶液を適用し、 C) 前記平版印刷版から余剰の処理溶液を除去する工程、そして任意選択的に前記平版印刷版を乾燥させる工程、そして、 D) 前記保護塗膜を除去することなしに、平版印刷用インクを使用して画像を印刷するためにこの平版印刷版を使用する工程 を含む、平版印刷方法を提供する。] 発明の効果 [0014] 本発明に従って調製された平版印刷版は、処理後に平版印刷のために直ちに使用することができる。よりシンプルな、事実上ワンステップの処理手順は、印刷機室内で使用するための印刷版を調製する上でのワークフロー及び生産性における利点を提供する。本発明の単一処理工程は、伝統的に別個に行われた現像工程及びガミング工程に取って代わる。加えて、単一処理溶液は環境に対する害がより少なく、より扱いやすく、また廃棄の際の毒性がより低い。これらの利点の全てはさらに処理コストをも低減する。] [0015] 定義 文脈が他のことを示すのでない限り、本明細書中に使用される「画像形成性要素」、「ポジ型の画像形成性要素」、及び「平版印刷版前駆体」という用語は、本発明の実施において有用な態様を意味するものとする。] [0016] 加えて、文脈が他のことを示すのでない限り、本明細書中に記載された種々の成分、例えば、「第1高分子バインダー」、「第2高分子バインダー」、「追加の高分子バインダー」、「アニオン性界面活性剤」、「輻射線吸収化合物」、「IR色素」及び同様の用語はまた、このような成分の混合物も意味する。従って、単数を表す冠詞の使用は、単一の成分だけを必ずしも意味するものではない。] [0017] 「多層」画像形成性要素によって、我々は、画像を提供するのに必要とされる少なくとも2つの層、例えば下記のような「内層」及び「外層」を有する本発明の画像形成性要素を意味する。しかし、このような要素は、基板のいずれかの側に追加の非画像形成層を含んでいてよい。] [0018] 現像中に「主として前記露光された領域だけを除去する」という用語によって、我々は、外層の露光された領域と、任意の下側の層の対応領域とが、処理溶液によって選択的且つ優先的に除去されるが、しかし非露光領域はかなりの程度まで除去されない(非露光領域は僅かに除去されることがある)ことを意味する。] [0019] 「コンピュータ・ツー・プレス」によって、我々は、画像形成が、マスキング又はその他の中間画像形成フィルムを使用することなしに、画像形成性層に対して直接にコンピュータ管理型画像形成手段(例えばレーザー)を使用して行われることを意味する。] [0020] 特に断らない限り、「単一処理溶液」という用語は、本発明の方法の処理工程B)を実施するために使用される、本明細書中に記載された弱酸性から弱アルカリ性までの溶液を意味するものとする。] [0021] 特に断らない限り、パーセンテージは、層組成物又は配合物の乾燥固形分、又は層(例えば内層、外層、又は中間層)の乾燥塗布重量の、乾燥重量パーセントを意味する。特に断らない限り、重量パーセント値は、層配合物又は乾燥された層塗膜に関するものとして解釈することができる。] [0022] ポリマーに関連するあらゆる用語の定義を明らかにするために、International Union of Pure and Applied Chemistry(「IUPAC」)によって発行された「Glossary of Basic Terms in Polymer Science」Pure Appl. Chem. 68, 2287-2311(1996)を参照されたい。しかし、本明細書中のあらゆる定義が支配的なものと見なされるべきである。] [0023] 特に断らない限り、「ポリマー」という用語は、オリゴマーを含む高分子量及び低分子量ポリマーを意味し、ホモポリマー及びコポリマーを含む。] [0024] 「コポリマー」という用語は、2種又は3種以上の異なるモノマーから誘導されたポリマーを意味する。すなわちこれらは、少なくとも2種の異なる化学構造を有する反復単位を含む。] [0025] 「主鎖」という用語は、複数のペンダント基が結合され得るポリマー中の原子鎖を意味する。このような主鎖の例は、1種又は2種以上のエチレン系不飽和型重合性モノマーの重合から得られた「全炭素」主鎖である。しかしながら、他の主鎖がヘテロ原子を含むこともでき、この場合、ポリマーは、縮合反応又は何らかの他の手段によって形成される。] [0026] 用途 本発明の方法は主として、下でより詳しく説明するような平版印刷作業において使用することができる平版印刷版を提供するために用いられる。] [0027] 一般に、平版印刷版前駆体は、基板と、内層(「下層」としても知られる)と、内層上に配置された外層(「トップ層」又は「トップ塗膜」としても知られる)とを含む。熱(又は赤外線)画像形成前には、外層は一般に、現像のために割り当てられた通常の時間内では、処理溶液(下で定義する)によって溶解又は除去することはできないがしかし、熱画像形成後には、外層の露光された領域は処理溶液中に溶解することができる。内層も一般に処理溶液によって除去することができる。赤外線吸収化合物(上記)が、典型的には内層内にだけ存在することもできるが、しかし必要に応じて、内層と外層との間の分離層内にだけ、又は分離層内に追加して存在してもよい。しかし他の態様の場合、輻射線吸収化合物は、外層内だけに存在するか、又は欧州特許出願公開第1,439,058号明細書(Watanabe他)及び同第1,738,901号明細書(Lingier他)に記載されているように、外層及び内層の両方に存在するか、又は上記のように中間層内に存在してもよい。] [0028] 基板 平版印刷版前駆体は、内層組成物を好適な基板上に好適に適用することによって形成される。この基板は、未処理又は未塗布の支持体であってよいが、しかし基板は普通、内層組成物の適用前に高親水性表面を提供するように、下記のような種々の方法で処理又は塗布される。基板は、平版印刷版前駆体を調製するために従来使用されている任意の材料から成っていることが可能な支持体を含む。基板は、改善された付着性又は親水性のために「中間層」を提供するように処理することができ、そして内層配合物は中間層上に適用される。] [0029] 基板は通常、シート、フィルム、又はフォイルの形態を成しており、そして強固であり、安定であり、そして可撓性であり、また色記録がフルカラー画像を見当合わせするような使用条件下では耐寸法変化性である。典型的には、支持体は、高分子フィルム(例えばポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースエステルポリマー、及びポリスチレンフィルム)、ガラス、セラミック、金属シート又はフォイル、又は剛性紙(樹脂塗布紙及び金属化紙を含む)、又はこれらの材料のうちのいずれかのラミネーション(例えばポリエステルフィルム上へのアルミニウムフォイルのラミネーション)を含むいかなる自立型材料であってもよい。金属支持体は、アルミニウム、銅、亜鉛、チタン及びこれらの合金のシート又はフォイルを含む。] [0030] 高分子フィルム支持体の一方又は両方の表面を、親水性を高めるために「下塗り」層で改質することができ、或いは、平坦性を高めるために、紙支持体を同様に塗布することができる。下塗り層材料の一例としては、アルコキシシラン、アミノ−プロピルトリエトキシシラン、グリシジオキシプロピル−トリエトキシシラン、及びエポキシ官能性ポリマー、並びに、ハロゲン化銀写真フィルム内に使用されるコンベンショナルな親水性下塗り材料(例えばゼラチン、及びその他の自然発生型及び合成型の親水性コロイド、並びに塩化ビニリデンコポリマーを含むビニルポリマー)が挙げられる。] [0031] 有用な基板は、物理的グレイニング、電気化学的グレイニング、化学的グレイニング、及び陽極酸化を含む、当業者に知られた技術によって塗布又は処理することができるアルミニウム含有支持体から構成される。例えば、アルミニウム・シートは、コンベンショナルな手順を用いて、ホスホン酸又は硫酸を使用して陽極酸化することができる。] [0032] 例えばケイ酸塩、デキストリン、フッ化カルシウムジルコニウム、ヘキサフルオロケイ酸、リン酸塩/フッ化物、ポリ(ビニルホスホン酸)(PVPA)、ビニルホスホン酸−アクリル酸コポリマー、ポリ(アクリル酸)、又は(メタ)アクリル酸コポリマー溶液、又はこれらの混合物でアルミニウム支持体を処理することにより、任意選択の中間層を形成することができる。例えば、グレイニング及び/又は陽極酸化が施されたアルミニウム支持体は、平版印刷親水性基板を提供するように表面親水性を改善するために周知の手順を用いてポリ(ホスホン酸)で処理することができる。] [0033] 基板の厚さは多様であることが可能であるが、しかし、印刷から生じる摩耗に耐えるのに十分な厚さを有し、しかも印刷版の周りに巻き付けるのに十分に薄くあるべきである。好ましい態様は、厚さ100μm〜600μmの処理されたアルミニウムホイルを含む。] [0034] 基板の裏側(非画像形成側)には、画像形成性要素の取り扱い及び「感触」を改善するために、静電防止剤及び/又はスリップ層又は艶消し層を被覆することができる。] [0035] 基板は、画像形成性層が適用された円筒形表面であってもよく、ひいては印刷機の一体部分、又は印刷機胴上へ組み込まれたスリーブの一体部分であってもよい。このような画像形成された胴の使用は、例えば米国特許第5,713,287号明細書(Gelbart)に記載されている。] [0036] 平版印刷版前駆体はまた約600〜約1200nm、そして典型的には約700〜約1200nmの輻射線を吸収するとともに、300〜600nmにおいて最小吸収を有する、1種又は2種以上の赤外線吸収化合物(「IR吸収化合物」)を含む。] [0037] 好適なIR吸収化合物の一例としては、アゾ色素、スクアリリウム色素、トリアリールアミン色素、チアゾリウム色素、インドリウム色素、オキソノール色素、オキサゾリウム色素、シアニン色素、メロシアニン色素、フタロシアニン色素、インドシアニン色素、インドトリカルボシアニン色素、ヘミシアニン色素、ストレプトシアニン色素、オキサトリカルボシアニン色素、チオシアニン色素、チアトリカルボシアニン色素、メロシアニン色素、クリプトシアニン色素、ナフタロシアニン色素、ポリアニリン色素、ポリピロール色素、ポリチオフェン色素、カルコゲノピリロアリーリデン及びビ(カルコゲノピリロ)ポリメチン色素、オキシインドリジン色素、ピリリウム色素、ピラゾリンアゾ色素、オキサジン色素、ナフトキノン色素、アントラキノン色素、キノンイミン色素、メチン色素、アリールメチン色素、ポリメチン色素、スクアリン色素、オキサゾール色素、クロコニン色素、ポルフィリン色素、及び前記色素クラスの任意の置換形態又はイオン形態が挙げられる。好適な色素は、例えば米国特許第4,973,572号明細書(DeBoer)、及び同第5,208,135号明細書(Patel他)、同第5,244,771号明細書(Jandrue Sr.他)、及び同第5,401,618号明細書(Chapman他)、及び欧州特許出願公開第0 823 327号明細書(Nagasaka他)に開示されている。] [0038] アニオン性発色団を有するシアニン色素も有用である。例えば、シアニン色素は、2つの複素環式基を有する発色団を有することができる。別の態様の場合、シアニン色素は、少なくとも2つのスルホン酸基、より具体的には2つのスルホン酸基と2つのインドレニン基とを有することができる。このタイプの有用なIR感光性シアニン色素が、米国特許出願公開第2005−0130059号明細書(Tao)に記載されている。好適なシアニン色素の1クラスに関する全般的な説明が、国際公開第2004/101280号パンフレット(Munnelly他)の段落[0026]における式によって示されている。] [0039] 低分子量IR吸収色素に加えて、ポリマーに結合されたIR色素部分を使用することもできる。さらに、IR色素カチオンを使用することができ、すなわち、このカチオンは、カルボキシ、スルホ、ホスホ、又はホスホノ基を側鎖内に含むポリマーとイオン相互作用する色素塩のIR吸収部分である。] [0040] 近赤外線吸収シアニン色素も有用であり、そして例えば米国特許第6,309,792号明細書(Hauck他)、同第6,264,920号明細書(Achilefu他)、同第6,153,356号明細書(Urano他)、同第5,496,903号明細書(Watanabe他)に記載されている。好適な色素は、コンベンショナルな方法及び出発材料を用いて形成することができ、或いは、American Dye Source(カナダ国ケベック州Baie D'Urfe)及びFEW Chemicals(ドイツ国)を含む種々の商業的供給元から得ることができる。近赤外線ダイオード・レーザービームのための他の有用な色素が、例えば米国特許第4,973,572号明細書(DeBoer)に記載されている。] [0041] 有用なIR吸収化合物はまた、カーボンブラック、例えば当業者によく知られているように可溶化基で表面官能化されたカーボンブラックを含む種々の顔料を含む。親水性、非イオン性ポリマーにグラフトされるカーボンブラック、例えばFX-GE-003(Nippon Shokubai製)、又はアニオン基で表面官能化されたカーボンブラック、例えばCAB-O-JET(登録商標)200又はCAB-O-JET(登録商標)300(Cabot Corporation製)も有用である。他の有用な顔料としては、ヘリオゲン・グリーン、ニグロシン・ベース、酸化鉄(III)、酸化マンガン、プリシアン・ブルー、及びパリス・ブルーが挙げられる。顔料粒子のサイズは、画像形成性層の厚さを上回るべきではない。] [0042] 赤外線吸収化合物は一般に、少なくとも0.5重量%から30重量%まで、典型的には約3〜約25重量%(乾燥層総重量を基準とする)の量で平版印刷版前駆体内に存在している。この目的に必要な特定の量は、使用される具体的な化合物、及び使用されるべきアルカリ現像剤の特性に応じて、当業者には容易に明らかである。大抵の態様の場合、IR吸収化合物は内層内だけに存在するが、しかし上述のように、必要に応じて、内層とは別に又は内層に加えて、他の場所に存在することもできる。] [0043] 内層 内層は、外層と基板との間に配置されている。典型的には、内層は基板(上述のような任意の親水性塗膜を含む)上に直接的に配置されている。内層は、ガムによって除去することができる、そして典型的には処理装置内のスラッジ形成を低減するためにガム中に可溶性である第1高分子バインダーを含む。加えて、この第1高分子バインダーは普通、外層を塗布するのに使用される溶剤中には不溶性なので、外層は、内層を溶解させることなしに、内層上に塗布することができる。これらの第1高分子バインダーの混合物を、所望の場合には内層内に使用することができる。] [0044] 内層のための有用な第1高分子バインダーは、(メタ)アクリロニトリルポリマー((メタ)アクリロニトリルから少なくとも一部が誘導されている)、カルボキシ基を含む(メタ)アクリル樹脂、ポリビニルアセタール、マレイン酸処理型ウッドレジン、ビニルアセテート−クロトネート−ビニルネオデカノエート・コポリマー、フェノール樹脂、スチレン−無水マレイン酸コポリマー、N−アルコキシアルキルメタクリルアミドから少なくとも一部が誘導されたポリマーを含む(メタ)アクリルアミド・ポリマー((メタ)アクリルアミドから少なくとも一部が誘導されている)、ペンダント・ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートから少なくとも一部が誘導されたポリマー、N置換型環状イミドから少なくとも一部が誘導されたポリマー、ペンダント環状尿素を有するポリマー、スチレン又はスチレン誘導体から少なくとも一部が誘導されたポリマー、ホスフェート(メタ)アクリレートエステルから少なくとも一部が誘導されたポリマー、N置換型環状イミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、及び(メタ)アクリル酸から誘導されたコポリマーである。これらのポリマーの種々の組み合わせを用いることもできる。] [0045] より具体的には、有用な第1高分子バインダーは、(メタ)アクリロニトリルポリマー、及び少なくとも1つのN置換型環状イミド(特にN−フェニルマレイミド)、(メタ)アクリルアミド(特にメタクリルアミド)、ペンダント環状尿素基を有するモノマー、及び(メタ)アクリル酸(特にメタクリル酸)の組み合わせから誘導されたコポリマーを含む。このタイプの第1高分子バインダーは、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−(4−カルボキシフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、又はこれらの混合物から誘導された約20〜約75モル%、典型的には約35〜約60モル%の反復単位、アクリルアミド、メタクリルアミド、又はこれらの混合物から誘導された約10〜約50モル%、典型的には約15〜約40モル%の反復単位、及びメタクリル酸から誘導された約5〜約30モル%、典型的には約10〜約30モル%の反復単位を含むコポリマーを含む。メタクリルアミドのうちのいくらか又は全ての代わりに、他の親水性モノマー、例えばヒドロキシエチルメタクリレートを使用することができる。メタクリル酸のうちのいくらか又は全ての代わりに、他のアルカリ可溶性モノマー、例えばアクリル酸を使用することもできる。必要に応じて、これらのポリマーは、(メタ)アクリロニトリル又はN−[2−(2−オキソ−1−イミダゾリジニル)エチル]メタクリルアミドから誘導された反復単位を含むこともできる。] [0046] 国際公開第2005/018934号パンフレット(Kitson他)及び米国特許第6,893,783号明細書(Kitson他)に記載されたベーキング可能な内層を使用することもできる。] [0047] 例えば、有用な第1高分子バインダーは、重合形態において、カルボキシ基(例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸)を有するエチレン系不飽和重合性モノマー、及び当業者に知られているその他の同様のモノマー(アクリル酸及びメタクリル酸が好ましい)から誘導された約5モル%〜約30モル%の反復単位(典型的には約10モル%〜約30モル%の反復単位)、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、又はこれらの混合物から誘導された約20モル%〜約75モル%(典型的には約35モル%〜約60モル%)の反復単位、必要に応じて、メタクリルアミドから誘導された約5モル%〜約50モル%(存在する場合には典型的には約15モル%〜約40モル%)の反復単位、及び下記構造(IV):] [0048] ] [0049] (上記式中、R1はC1−C12アルキル、フェニル、C1−C12置換型フェニル、C1−C12アラルキル、又はSi(CH3)3であり、そしてR2は水素又はメチルである)のモノマー化合物から誘導された約3モル%〜約50モル%(典型的には約10モル%〜約40モル%)の1種又は2種以上の反復単位を含むことができる。これらの高分子材料のうちの特定のものの製造方法が、米国特許第6,475,692号明細書(Jarek)に開示されている。] [0050] 内層内で有用な第1高分子バインダーは、2種又は3種以上のエチレン系不飽和重合性モノマーから誘導された反復単位から成るヒドロキシ含有高分子材料であってもよく、ここでは、約1〜約50モル%(典型的には約10モル%〜約40モル%)の反復単位が、下記構造(V):] [0051] ] [0052] によって表されるモノマーのうちの1種又は2種以上から誘導され、上記式中、R3、R4、R5、R6は独立して、水素、炭素原子数1〜10の置換型又は無置換型の低級アルキル(例えばメチル、クロロメチル、エチル、イソ−プロピル、t−ブチル、及びn−デシル)、又は置換型又は無置換型フェニルであり、そしてmは1〜20である。] [0053] ヒドロキシ含有第1高分子バインダーのいくつかの態様は、下記構造(VI)によって表すことができ、] [0054] ] [0055] 上記式中、Aは、下記構造(VI−A)によって表される反復単位を表し、] [0056] ] [0057] 上記式中、R7〜R10及びpは、構造(V)に関して上述したR3〜R6及びmと同じように定義される。] [0058] 構造(VI)において、Bは、酸性官能基又はN−マレイミド基を含む反復単位を表し、Cは、A及びBとは異なる反復単位を表し、総反復単位を基準として、xは約1〜約50モル%(典型的には約10モル%〜約40モル%)であり、yは約40〜約90モル%(典型的には約40モル%〜約70モル%)であり、そしてzは約0〜約70モル%(典型的には約0モル%〜約50モル%)である。] [0059] 構造(VI)のいくつかの態様において: Aは、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド及びN−ヒドロキシメチルメタクリルアミドの一方又は両方から誘導された反復単位を表し、 Bは、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−(4−カルボキシフェニル)マレイミド、(メタ)アクリル酸、及びビニル安息香酸のうちの1種又は2種以上から誘導された反復単位を表し、 Cは、スチレンモノマー(例えばスチレン及びその誘導体)、メト(アクリレート)エステル、N置換型(メタ)アクリルアミド、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、アリルアクリレート、及び下記構造(VI−C):] [0060] ] [0061] (上記式中、R11は水素、メチル、又はハロであり、X’は炭素原子数2〜12のアルキレンであり、qは1〜3であり、全て総反復単位を基準として、xは約10〜約40モル%であり、yは約40〜約70モル%であり、そしてzは約0〜約50モル%である) によって表される化合物のうちの1種又は2種以上から誘導された反復単位を表す。] [0062] 構造VIのいくつかの態様において、Bは、総反復単位を基準として、約20〜約50モル%の量の、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−(4−カルボキシフェニル)マレイミドのうちの少なくとも1つから誘導された反復単位、及び約10〜約30モル%の量の、(メタ)アクリル酸及びビニル安息香酸のうちの少なくとも1つから誘導された反復単位を表す。] [0063] このような態様の場合、Cは、メタクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、無水マレイン酸、又は] [0064] ] [0065] から誘導された反復単位を表す。] [0066] さらに他の有用な第1高分子バインダーは、ペンダント・リン酸基(例えばホスフェート(メタ)アクリレートエステルから誘導されている)、ペンダント・アダマンチル基、又は両タイプのペンダント基が結合されたポリマー主鎖を有する付加ポリマー又は縮合ポリマーである。ペンダント・アダマンチル基は、少なくとも尿素結合基又はウレタン結合基を介してポリマー主鎖に結合されているが、しかし他の結合基が存在することも可能である。このタイプの有用な第1高分子バインダーが、米国特許第7,247,418号明細書(Saraiya他)に記載されており、これを参考のため本明細書中に引用する。] [0067] 「リン酸」基に言及する場合には、これは、一例としてアルカリ金属塩及びアンモニウム塩を含む、相応のリン酸塩をも含むものとする。その対イオンが、結果として生じたポリマーの性能又はその他の所望画像形成特性に不都合な影響を及ぼさない限り、任意の好適な正の対イオンをペンダント・リン酸基と一緒に使用することができる。] [0068] さらに別の有用な第1高分子バインダーは主鎖を含み、そして主鎖には下記構造Q基が結合されている:] [0069] ] [0070] (上記式中、L1、L2、及びL3は独立して結合基を表し、T1、T2、及びT3は独立して末端基を表し、そしてa,b及びcは独立して0又は1である)。] [0071] より具体的には、L1、L2、及びL3のそれぞれは独立して、炭素原子数1〜4の置換型又は無置換型アルキレン(例えばメチレン、1,2−エチレン、1,1−エチレン、n−プロピレン、イソ−プロピレン、t−ブチレン、及びn−ブチレン基)、環内炭素原子数5〜7の置換型シクロアルキレン(例えばシクロペンチレン及び1,4−シクロヘキシレン)、芳香族環内炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリーレン(例えば1,4−フェニレン、ナフチレン、2−メチル−1,4−フェニレン、及び4−クロロ−1,3−フェニレン基)、又は環内の炭素原子数5〜10及びヘテロ原子数1又は2以上の置換型又は無置換型の芳香族又は非芳香族二価複素環式基(例えばピリジレン、ピラジレン、ピリミジレン、又はチアゾリレン基)、又はこれらの二価結合基のうちの2種又は3種以上の基の任意の組み合わせである。或いは、L2及びL3は一緒に、炭素環構造又は複素環構造を形成するために必要な原子を表すこともできる。例えば、L1は、炭素−水素単結合、又はメチレン、エチレン、又はフェニレン基であり、そしてL2及びL3は独立して、水素、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、又は環式−(CH2)2O(CH2CH2)-基である。] [0072] T1、T2、及びT3は独立して末端基、例えば水素、又は炭素原子数1〜10の置換型又は無置換型アルキル基(例えばメチル、エチル、イソ−プロピル、t−ブチル、n−ヘキシル、メトキシメチル、フェニルメチル、ヒドロキシエチル、及びクロロエチル基)、炭素原子数2〜10の置換型又は無置換型アルケニル基(例えばエテニル及びヘキセニル基)、置換型又は無置換型アルキニル基(例えばエチニル及びオクチニル基)、環内炭素原子数5〜7の置換型又は無置換型シクロアルキル基(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチル基)、環内に炭素原子及び1つ又は2つ以上のヘテロ原子を有する置換型又は無置換型の複素環式基(芳香族及び非芳香族の両方)(例えばピリジル、ピラジル、ピリミジル、チアゾリル、及びインドリル基)、及び芳香族環内炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリール基(例えばフェニル、ナフチル、3−メトキシフェニル、ベンジル、及び4−ブロモフェニル基)である。或いは、T2及びT3は一緒に、縮合環を含有することもできる環構造を形成するのに必要な原子を表す。加えて、「a」が0の場合には、T3は水素ではない。] [0073] いくつかの態様の場合、構造Q基は、ポリマー主鎖内のα−炭素原子に直接に結合することができ、α−炭素原子にはまた電子求引基が結合されている。他の態様の場合、構造Q基は、結合基を介してポリマー主鎖に間接的に結合されている。] [0074] これらの第1高分子バインダーは、米国特許出願公開第2005/0037280号明細書(Loccufier他)に記載されているように、ポリマー前駆体中のα−水素と、アルデヒド基を含む第1化合物及びアミン基を含む第2化合物とを反応させることにより調製することができる。] [0075] 第1高分子バインダーは、下記構造(X)によって表すこともできる:] [0076] ] [0077] (上記式中、Aは、同じか又は異なるQ基を含む1種又は2種以上のエチレン系不飽和重合性モノマーから誘導された反復単位を表し、Bは、Q基を含まない1種又は2種以上の異なるエチレン系不飽和重合性モノマーから誘導された反復単位を表す)。] [0078] より具体的には、構造Xにおける反復単位は、下記構造(Xa)又は(Xb)によって表すことができる:] [0079] ] [0080] (上記式中、R14及びR16は独立して、水素又はハロ、炭素原子数1〜7の置換型又は無置換型のアルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、又はブチル)、又は置換型又は無置換型のフェニル基である。好ましくは、R14及びR16は独立して、水素又はメチル又はハロ基であり、そしてより好ましくは、これらは独立して水素又はメチルである)。] [0081] 構造XaにおけるR15は、上記のような電子求引基であり、この電子求引基の一例としては、シアノ、ニトロ、炭素環内炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリール基、芳香族複素環内の炭素、硫黄、酸素、又は窒素原子数5〜10の置換型又は無置換型ヘテロアリール基、−C(=O)OR20、及び−C(=O)OR20基(R20は、水素、又は炭素原子数1〜4の置換型又は無置換型アルキルである)(例えばメチル、エチル、n−プロピル、t−ブチル)、置換型又は無置換型シクロアルキル(例えば置換型又は無置換型シクロヘキシル)、又は置換型又は無置換型アリール基(例えば置換型又は無置換型フェニル)が挙げられる。シアノ、ニトロ、−C(=O)OR20、及び−C(=O)R20基が有用であり、そしてシアノ、−C(=O)CH3、及び−C(=O)OCH3が最も有用である。] [0082] 構造(Xb)におけるR17及びR18は独立して、水素、又は炭素原子数1〜6の置換型又は無置換型アルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、t−ブチル、n−ヘキシル)、炭素原子数5又は6の置換型又は無置換型シクロアルキル(例えばシクロヘキシル)、炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリール基(例えばフェニル、4−メチルフェニル、及びナフチル)、又は−C(=O)R19基であり、上記式中R19は、(R17及びR18に関して定義したような)置換型又は無置換型アルキル基、炭素原子数2〜8の置換型又は無置換型アルケニル基(例えばエテニル及び1,2−プロペニル)、(R17及びR18に関して定義したような)置換型又は無置換型シクロアルキル基、又はR17及びR18に関して定義したような)置換型又は無置換型アリール基である。好ましくは、R17及びR18は独立して、水素、又は置換型又は無置換型アルキル、シクロアルキル、アリール、又は上記のような−C(=O)R19基(R19は炭素原子数1〜4のアルキルである)である。] [0083] 構造(Xb)において、Yは直接結合、又は二価結合基である。有用な二価結合基の一例として、オキシ、チオ、−NR21−、置換型又は無置換型アルキレン、置換型又は無置換型フェニレン、置換型又は無置換型ヘテロシクリレン、−C(=O)−、及び−C(=O)O−基、又はこれらの組み合わせが挙げられ、上記式中R21は、水素、又はR17及びR18に関して上で定義したような、置換型又は無置換型アルキル基、置換型又は無置換型シクロアルキル基、置換型又は無置換型アリール基である。例えば、Yは直接結合、又はオキシ、−C(=O)O−、及び−C(=O)OCH2CH2O−、又は−C(=O)CH2CH2OC(=O)CH2−基である。] [0084] 構造(X)において、総反復単位を基準として、xは約1〜約70モル%であり、yは約30〜約99モル%である。より好ましくは、総反復単位を基準として、xは約5〜約50モル%であり、yは約50〜約95モル%である。] [0085] また構造(X)において、Bは、種々様々なエチレン系不飽和重合性モノマーから誘導された反復単位を表すことができる。特に有用な反復単位は、1種又は2種以上のN置換型マレイミド、N置換型(メタ)アクリルアミド、無置換型(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、又は酸性基を有するビニルモノマーから誘導され、そしてより好ましくは、1種又は2種以上のN−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−(4−カルボキシフェニル)マレイミド、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、(メタ)アクリルアミド、及び(メタ)アクリロニトリルから誘導される。複数のタイプのB反復単位を提供するように、これらのモノマーのうちのいくつかを共重合することができる。B反復単位の特に有用な組み合わせは、メタクリル酸、メタクリルアミド、及びN−フェニルマレイミドのうちの2種又は3種以上から誘導されたものを含む。] [0086] 第1高分子バインダーは、内層内の主要な高分子材料である。すなわち、これらは、内層内の総高分子材料の50%〜100%(乾燥重量)を占める。しかしながら、内層は、1種又は2種以上の一次的な追加の高分子材料を含んでいてもよく、但しこの場合、これらの一次的な追加の高分子材料が、内層の耐化学薬品性及び溶解特性に不都合な影響を及ぼさないことを条件とする。] [0087] 有用な一次的な追加の高分子材料は、N−フェニルマレイミドから誘導された約1〜約30モル%の反復単位、メタクリルアミドから誘導された約1〜約30モル%の反復単位、アクリロニトリルから誘導された約20〜約75モル%の反復単位、及び下記構造(XI):] [0088] ] [0089] (上記式中、R22はOH、COOH、又はSO2NH2であり、そしてR23はH、又はメチルである)の1種又は2種以上のモノマーから誘導された約20〜約75モル%の反復単位、及び必要に応じて、構造(XII):] [0090] ] [0091] (上記式中、R24はOH、COOH、又はSO2NH2であり、そしてR25はH、又はメチルである)の1種又は2種以上のモノマーから誘導された約1〜約30モル%、約3〜約20モル%の反復単位を含むコポリマーを含む。] [0092] 内層は、活性化メチロール及び/又は活性化アルキル化メチロール基を有する樹脂である1種又は2種以上の二次的な追加の高分子材料を含んでもよい。内層内のこれらの「二次的な追加の高分子材料」は、外層内に使用される「第2高分子バインダー」と混同されるべきではない。] [0093] 二次的な追加の高分子材料は、例えば、レゾール樹脂、及びこれらのアルキル化類似体、メチロールメラミン樹脂、及びこれらのアルキル化類似体(例えばメラミン−ホルムアルデヒド樹脂)、メチロールグリコールウリル樹脂、及びアルキル化類似体(例えばグリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂)、チオ尿素−ホルムアルデヒド樹脂、グアナミン−ホルムアルデヒド樹脂、及びベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂を含む。商業的に入手可能なメラミン−ホルムアルデヒド樹脂及びグリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂は、例えばCYMEL(登録商標)樹脂(Dyno Cyanamid)及びNIKALAC(登録商標)樹脂(Sanwa Chemical)を含む。] [0094] 活性化メチロール及び/又は活性化アルキル化メチロール基を有する樹脂は、好ましくはレゾール樹脂又はレゾール樹脂の混合物である。レゾール樹脂は当業者によく知られている。これらは、過剰のフェノールを使用して塩基性条件下で、フェノールとアルデヒドとを反応させることにより調製される。商業的に入手可能なレゾール樹脂は、例えばGP649D99レゾール(Georgia Pacific)、及びBSK-5928レゾール樹脂(Union Carbide)を含む。] [0095] 有用な二次的な追加の高分子材料は、N−フェニルマレイミドから誘導された約25〜約75モル%の反復単位、メタクリルアミドから誘導された約10〜約50モル%の反復単位、メタクリル酸から誘導された約5〜約30モル%の反復単位を含むコポリマーを含むことができる。これらの二次的な追加のコポリマーは、米国特許第6,294,311号明細書及び同第6,528,228号明細書(両方とも上記)に開示されている。] [0096] 当業者によく知られており、Macromolecules, Vol.2, 2nd Ed., H.G. Elias, Plenum, New York, 1984の第20章及び21章に記載されている方法、例えばラジカル重合によって、内層内において有用な第1高分子バインダー、並びに一次的及び二次的な追加の高分子材料を調製することができる。上記第1高分子バインダーは一般に、総乾燥層重量を基準として、少なくとも50重量%、そして典型的には約60〜約90重量%を占め、そしてこの量は、どのような他のポリマー及び化学成分が存在するかに応じて変化することができる。いかなる一次的及び二次的な追加の高分子材料(例えばノボラック、レゾール、又は上記コポリマー)も、約5〜約45重量%の量で存在することができる。] [0097] 内層は、他の成分、例えば界面活性剤、分散助剤、保湿剤、殺生物剤、粘度形成剤、乾燥剤、消泡剤、保存剤、抗酸化剤、及び着色剤を含むこともできる。] [0098] 内層の乾燥塗膜被覆率は一般に、約0.5〜約2.5g/m2、典型的には約1〜約2g/m2である。] [0099] 外層 平版印刷版前駆体の外層は、内層上に配置されており、そして大抵の態様の場合、内層と外層との間には中間層はない。外層は通常、赤外線吸収化合物を実質的には含まず、このことは、これらの化合物のいずれも外層内に意図的に内蔵されることはなく、そして他の層から外層内に拡散する量は僅かであることを意味する。] [0100] 1種又は2種以上の第2高分子バインダーは、15〜100重量%、典型的に70〜98重量%の乾燥被覆率で外層内に存在する。] [0101] 外層内に使用される第2高分子バインダーは一般に、赤外線露光前にはガム(下で定義する)中に可溶性であり、そしてこのような熱曝露後に、そのガム中に可溶性になる。 第2高分子バインダーは、下記7クラスのポリマー: a):ノボラック樹脂、レゾール樹脂、分枝状又は非分枝状ポリヒドロキシスチレン(又はポリビニルフェノール)、ペンダント・フェノール基を有するポリビニルアセタール、又はこれらの任意の組み合わせ、 b):ノルボルネン、テトラシクロドデセン、及びこれらの混合物から成る群から選択された基(a)の1種又は2種以上のモノマーから誘導された反復単位と、無水マレイン酸、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、及びこれらの混合物から成る群から選択された基(b)の1種又は2種以上のモノマーから誘導された反復単位とを有するポリマー、 c):無水マレイン酸と、式CH2=CH(C6H4R1)のモノマー及びこれらの混合物とから誘導されたコポリマー(式中R1は水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、スルホンアミド、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数1〜6のアルコキシ、炭素原子数1〜7のアシル、炭素原子数1〜7のアシルオキシ、炭素原子数1〜7のカルボアルコキシ、又はこれらの混合物である)、 d):メチルメタクリレートと、カルボン酸含有モノマー又はカルボン酸含有モノマーの混合物とから誘導されたコポリマー、 e):ポリマー主鎖に結合された−X−C(=T)−NR−S(=O)2−部分を有するポリマー(式中、−X−はオキシ又は−NR’−基であり、TはO又はSであり、R及びR’は独立して水素、ハロ、又は炭素原子数1〜6のアルキル基である)、及び f):下記構造(I−F)又は(II−F):] [0102] ] [0103] (式中、nは1〜3であり、Rs及びRtは独立して水素又はアルキル又はハロ基であり、Xは多価結合基であり、Yはオキシ又は−NR−であり、ここでRは水素又はアルキル又はアリール基であり、そしてZは一価有機基である) によって表される反復単位を有するポリマー、 のうちの少なくとも1種又は2種から選択することができる。] [0104] クラスa)ポリマー: クラスa)ポリマーの一例としては、ポリ(ヒドロキシスチレン)、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、ペンダント・フェノール基を有するポリ(ビニルアセタール)、及びこれらの樹脂のうちの任意のものの混合物(例えば1種又は2種以上のノボラック樹脂と、1種又は2種以上のレゾール樹脂との混合物)が挙げられる。ノボラック樹脂が最も好ましい。] [0105] 一般に、このような樹脂の数平均分子量は、コンベンショナルな手順を用いて測定して、3,000〜20,000であり、典型的には約6,000〜約100,000である。これらのタイプの樹脂のほとんどは商業的に入手可能であるか、又は周知の反応物質及び手順を用いて調製される。例えば、ノボラック樹脂は、酸触媒の存在において、フェノールとアルデヒドとの縮合反応によって調製することができる。典型的なノボラック樹脂の一例としては、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、p−t−ブチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂、及びピロガロール−アセトン樹脂、例えばm−クレゾール、m,p−クレゾール混合物とホルムアルデヒドとを、コンベンショナルな条件を用いて反応させることから調製されたノボラック樹脂が挙げられる。例えば、いくつかの有用なノボラック樹脂の一例としては、キシレノール−クレゾール樹脂、例えばSPN400、SPN420、SPN460、及びVPN1100(AZ Electronicsから入手可能)、及びより高い分子量、例えば少なくとも4,000のEP25D40G及びEP25D50G(例に関して下述する)が挙げられる。] [0106] 他の有用なクラスa)樹脂は、フェノールヒドロキシル基を有するポリビニル化合物を含み、ポリ(ヒドロキシスチレン)、及びヒドロキシスチレンの反復単位を含有するコポリマー、及び置換型ヒドロキシスチレンの反復単位を含有するポリマー及びコポリマーを含む。] [0107] 例えば米国特許第5,554,719号明細書(Sounik)、米国特許第6,551,758号明細書(Ohsawa他)、米国特許出願公開第2003/0050191号明細書(Bhatt他)、及び米国特許出願公開第2005/0051053号明細書(Wisnudel他)、及び同時係属中の同一譲受人による米国特許出願第11/474,020号明細書(Levanon他により2006年6月23日付け出願)に記載されているように、4−ヒドロキシスチレンから誘導された複数の分枝状ヒドロキシスチレン反復単位を有する分枝状ポリ(ヒドロキシスチレン)も有用である。例えばこのような分枝状ヒドロキシスチレンポリマーは、ヒドロキシスチレン、例えば4−ヒドロキシスチレンから誘導された反復単位を含み、これらの反復単位はさらに、ヒドロキシ基に対してorthoに位置する反復ヒドロキシスチレン単位(例えば4−ヒドロキシスチレン単位)で置換されている。これらの分枝状ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、1,000〜30,000、好ましくは1,000〜10,000、より好ましくは3,000〜7,000であり得る。加えて、これらの多分散度は2未満、好ましくは1.5〜1.9であってよい。分枝状ポリ(ヒドロキシスチレン)は、非分枝状のヒドロキシスチレン反復単位を有するホモポリマー又はコポリマーであることが可能である。] [0108] いくつかのビニルフェノールコポリマーが、欧州特許出願公開第1,669,803号明細書(Barclay他)に記載されている。] [0109] 他の有用な高分子バインダーは、下記構造(POLYMER):] [0110] ] [0111] で表される改質ノボラック又はレゾール樹脂であり、 上記式中、 Yは、] [0112] ] [0113] であり、 aは、約90〜約99モル%(典型的には約92〜98モル%)であり、bは、約1〜約10モル%(典型的には約2〜約8モル%)であり、R1及びR3は独立して水素又はヒドロキシ、アルキル、又はアルコキシ基であり、R2は水素又はアルキル基であり、Xはアルキレン、オキシ、チオ、−OC(=O)Ar−、−OC(=O)CH=CH−、又は−OCO(CH2)n4−基であり、Arはアリール基であり、m及びpは独立して1又は2であり、n1は0又は最大5の整数(例えば0、1、2、又は3)であり、n2は0又は最大5の整数(例えば0、1、又は2)であり、n3は0又は1(典型的には0)であり、n4は少なくとも1(例えば最大8)であり、そしてZは−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−P(=O)(OH)2、又は−OP(=O)(OH)2である。] [0114] 高分子バインダー中に存在するアルキル及びアルコキシ基(R1、R2及びR3に対応)は、無置換型であってよく、或いは1つ又は2つ以上のハロ、ニトロ、又はアルコキシ基で置換することもでき、また1〜3つの炭素原子を有することができる。このような基は線状、分枝状、又は環状であり得る(すなわち本発明の目的上、「アルキル」は「シクロアルキル」をも含む)。] [0115] Xがアルキレンの場合、これは炭素原子数1〜4であることが可能であり、そしてアルキル及びアルコキシ基と同様にさらに置換することができる。加えて、アルキレン基は、環及び鎖内の炭素原子数が少なくとも5の置換型又は無置換型シクロアルキレン基であってよい。Arは置換型又は無置換型の6又は10員炭素環式芳香族基、例えば置換型又は無置換型フェニル及びナフチル基である。典型的には、Arは無置換型フェニル基である。] [0116] いくつかの態様の場合、高分子バインダーは、aが約92〜約98モル%であり、bが約2〜約8モル%であり、そしてZが−C(=O)OHである構造(POLYMER)によって表される反復単位を含み、そして層の総乾燥重量を基準として約15〜約100重量%の乾燥被覆率で存在する。] [0117] クラスb)ポリマー: クラスb)ポリマーの一例としては、グループ(a1)のモノマーに由来する少なくとも約15モル%の反復単位と、グループ(b1)のモノマーに由来する少なくとも約10モル%の反復単位とを含む、下記グループ(a1)のモノマーと下記グループ(b1)のモノマーとから少なくとも一部が誘導されたコポリマーが挙げられる。電子不足オレフィン、例えば無水マレイン酸又はマレイミドがグループ(b1)のモノマーとして使用される場合には、1:1の交互コポリマー(すなわち50モル%のグループ(a1)のモノマー、及び50モル%のグループ(b1)のモノマー)が典型的には生成される。] [0118] グループ(a1)のモノマーは、ノルボルネン、又はノルボルネン誘導体、例えば:] [0119] ] [0120] 、及びこれらの混合物を含む。] [0121] グループ(b1)のモノマーは、] [0122] ] [0123] 、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン、ヒドロキシスチレン、CH(R11)CH(CO2R12)、CH(R11)CH(CON(R12)2)、CH2CH(OR12)、及びこれらの混合物から成る群から選択される。R1、R2、R4、及びR5はそれぞれ独立して、水素、フェニル、置換型フェニル、ハロゲン、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数1〜6のアルコキシ、炭素原子数1〜7のアシル、炭素原子数1〜7のアシルオキシ、炭素原子数1〜7のカルボアルコキシ、又はこれらの混合物である。置換型フェニル基は、例えば、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−メトキシフェニル、3−エトキシフェニル、4−シアノフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、4−アセトキシフェニル、4−カルボキシフェニル、4−カルボキシメチルフェニル、4−カルボキシエチルフェニル、3,5−ジクロロフェニル、及び2,4,6−トリメチルフェニルを含む。ハロゲンは、フルオロ、クロロ、及びブロモを含む。例は、CH3CO−(アセチル)、CH3CH2CO−、CH3(CH2)2CO−、CH3(CH2)3CO−、(CH3)3CCO−、及び(CH3)3CCH2CO−である。炭素原子数1〜7のアシルオキシ基は、−OC(O)R基(Rは炭素原子数1〜6のアルキル基である)であり、例えば上記のような基である。例は、H3CC(=O)O−(アセチルオキシ)、CH3CH2C(=O)O−、CH3(CH2)2C(=O)O−、CH3(CH2)3C(=O)O−、(CH3)3CC(=O)O−、及び(CH3)3CCH2C(=O)O−である。炭素原子数1〜7のカルボアルコキシ基は、−CO2R基(Rは炭素原子数1〜6のアルキル基である)であり、例えば上記のような基である。例は、−C(=O)OCH3(カルボメトキシ)、−C(=O)OCH2CH3、−C(=O)O(CH2)2CH3、−C(=O)O(CH2)3CH3、−C(=O)OC(CH3)3(カルボ−t−ブトキシ)、−C(=O)OCH2C(CH3)3、−C(=O)O(CH2)4CH3、及び−C(=O)O(CH2)5CH3である。R3、R6、及びR7はそれぞれ−CH2−である。各R8及びR9はそれぞれ独立して、水素又はメチル、又はこれらの混合物であり、典型的には水素である。R10は、水素、ヒドロキシル、炭素原子数1〜6のアルキル、フェニル、置換型フェニル、ベンジル、又はこれらの混合物である。各R11は独立して、水素、メチル、又はこれらの混合物である。各R12は独立して、水素、炭素原子数1〜6のアルキル、フェニル、又はこれらの混合物であり、典型的には水素、メチル、又はこれらの混合物である。] [0124] より具体的には、グループ(a1)のモノマーの一例としては、ノルボルネン(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)及びその誘導体、例えばメチル−5−ノルボルネン−2−カルボキシレート、t−ブチル5−ノルボルネン−2−カルボキシレート、及び5−ノルボルネン−2−カルボン酸のその他のエステル;cis−5−ノルボルネン−endo−2,3−ジカルボン酸無水物、及び対応するイミド、例えばN−メチル、N−ヒドロキシル、N−フェニル、N−シクロヘキシル、及びN−ベンジルイミド;テトラシクロドデセン(テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデス−3−エン)及びその誘導体、例えば(テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデス−3−エン−8−カルボン酸のエステル、例えばメチル(テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデス−3−エン)−8−カルボキシレート、エチル(テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデス−3−エン)−8−カルボキシレート、及びt−ブチル(テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデス−3−エン)−8−カルボキシレート;(テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデス−3−エン−endo−8,9−ジカルボン酸及びその対応イミド、例えばN−メチル、N−ヒドロキシル、N−フェニル、N−シクロヘキシル、及びN−ベンジルイミド;及びこれらの混合物が挙げられる。] [0125] グループ(b1)の一例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ヒドロキシスチレン、アクリル酸エステル、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、及びフェニルアクリレート;メタクリル酸エステル、例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、及びフェニルメタクリレート;メタクリルアミド及びアクリルアミド、例えばメタクリルアミド、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、及びp−アミノ安息香酸のアクリルアミド及びメタクリルアミド;無水マレイン酸;マレイン酸イミド、例えばN−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−ヒドロキシマレイミド;ビニルエーテル、例えばメチルビニルエーテル及びエチルビニルエーテル;及びこれらの混合物が挙げられる。] [0126] クラスb)ポリマー及びこれらの製造方法の更なる詳細が、米国特許第6,969,570号明細書(Kitson)に示されている。] [0127] クラスc)ポリマー: クラスc)ポリマーの一例としては、無水マレイン酸と、スチレン又は置換型スチレン又は置換型スチレンの混合物とから少なくとも一部が誘導されたコポリマー(スチレン誘導体)が挙げられる。無水マレイン酸から誘導された反復単位は典型的には、コポリマーの約1〜約50モル%、より高い可能性としては約15〜約50モル%を占める。] [0128] 典型的には、スチレン及び置換型スチレンは、式CH2=CH(C6H4R1)によって表すことができる。置換基R1は、ビニル(CH2=CH−)基に対してo−、m−、又はp−であってよい。R1は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、スルホンアミド、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数1〜6のアルコキシ、炭素原子数1〜7のアシル、炭素原子数1〜7のアシルオキシ、炭素原子数1〜7のカルボアルコキシ、又はこれらの混合物であり得る。ハロゲンは、フルオロ、クロロ、及びブロモを含む。スルホンアミド基の一例は、−SO2NH2である。炭素原子数1〜7のアシルは、−C(=O)R基であり、Rは炭素原子数1〜6のアルキル基、例えば上記のものである。例は、CH3CO−(アセチル)、CH3CH2CO−、CH3(CH2)2CO−、CH3(CH2)3CO−、(CH3)3CCO−、及び(CH3)3CCH2CO−である。炭素原子数1〜7のアシルオキシ基は、−OC(O)R基(Rは炭素原子数1〜6のアルキル基である)であり、例えば上記のような基である。例は、H3CC(=O)O−(アセチルオキシ)、CH3CH2C(=O)O−、CH3(CH2)2C(=O)O−、CH3(CH2)3C(=O)O−、(CH3)3CC(=O)O−、及び(CH3)3CCH2C(=O)O−である。炭素原子数1〜7のカルボアルコキシ基は、−CO2R基(Rは炭素原子数1〜6のアルキル基である)であり、例えば上記のような基である。例は、−C(=O)OCH3(カルボメトキシ)、−C(=O)OCH2CH3(カルボエトキシ)、−C(=O)O(CH2)2CH3、−C(=O)O(CH2)3CH3、−C(=O)OC(CH3)3(カルボ−t−ブトキシ)、−C(=O)OCH2C(CH3)3、−C(=O)O(CH2)4CH3、及び−C(=O)O(CH2)5CH3である。有用なモノマーはスチレンであり、R1は上記式中、水素である。] [0129] 追加のモノマー、例えばアクリレート及びメタクリレート・モノマー(例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、及びブチルメタクリレート)、アクリロニトリル;メタクリロニトリル、メタクリルアミド(例えばメタクリルアミド及びN,N−ジメチルメタクリルアミド)、及びアクリルアミド(例えばアクリルアミド及びN,N−ジメチルアクリルアミド)が存在してもよいが、しかし必要というわけではない。] [0130] クラスc)コポリマー及びこれらの製造方法の更なる詳細が、例えば米国特許出願公開第2007/0065737号明細書(Kitson)に示されている。] [0131] クラスd)ポリマー: クラスd)ポリマーの一例としては、メチルメタクリレートと、カルボン酸含有モノマー、典型的には炭素原子数14以下のカルボン酸含有モノマー、より典型的には炭素原子数9以下のカルボン酸含有モノマーとから少なくとも一部が誘導されたコポリマーが挙げられる。カルボン酸含有モノマーの混合物が使用されてもよい。典型的なカルボン酸含有モノマーはアクリル酸、メタクリル酸、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸、イタコン酸、マレイン酸、及び、ヒドロキシル含有モノマー(例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート)と、環状無水物(例えば無水コハク酸又は無水フタル酸)との反応によって形成されたモノマーが挙げられる。特に有用なカルボン酸含有モノマーはメタクリル酸である。] [0132] メチルメタクリレートから誘導された反復単位と、カルボン酸含有モノマーから誘導された反復単位とのモル比は一般に、約80:20〜約98:2であり、そして典型的には、約90:10〜約95:5である。] [0133] 追加のモノマー、例えばアクリレート及び他のメタクリレート・モノマー(例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、及びブチルメタクリレート)、無水マレイン酸、ビニルエーテル(例えばメチルビニルエーテル)、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メタクリルアミド(例えばメタクリルアミド及びN,N−ジメチルメタクリルアミド)、及びアクリルアミド(例えばアクリルアミド及びN,N−ジメチルアクリルアミド)が存在してもよいが、しかし必要というわけではない。典型的には、コポリマーは本質的に、メチルメタクリレートと、カルボン酸含有モノマー又はカルボン酸含有モノマーの混合物とから成っている。クラスd)コポリマーの分子量は一般に200,000未満である。クラスd)コポリマー及びこれらの製造方法の更なる詳細も、例えば米国特許出願公開第2007/0065737号明細書(Kitson)に示されている。] [0134] クラスe)ポリマー: クラスe)ポリマーの一例としては、所望pKaを提供するであろう十分な量でポリマー主鎖に直接的又は間接的に結合される種々の基(通常は、ポリマー主鎖に対するペンダント基)、例えばメルカプト基、スルホンアミド基、及びN置換型スルホンアミド基(一例としては、アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、及びβ−ケトエステル置換型スルホンアミド基が挙げられる)、α−シアノエスエル、α−シアンケトン、ベータ−ジケトン、及びα−ニトロエステルを含む、pKaが約6〜約9(典型的には約6〜約8)である高分子バインダーが挙げられる。無置換型及び置換型スルホンアミド基が有用である。これらのバインダーは、ポリマー主鎖に沿って上記ペンダント基の混合物を含むこともできる。] [0135] より具体的には、クラスe)ポリマーのそれぞれは、ポリマー主鎖と、このポリマー主鎖に結合され且つこのポリマー主鎖に沿った−X−C(=T)−NR−S(=O)2−部分とを含むことができ、−X−はオキシ(−O−)又は−NR’−基であり、TはO(オキソ基を形成)又はS(チオキソ基を形成)であり、R及びR’は独立して、水素、ハロ、又は炭素原子数1〜6の置換型又は無置換型アルキル基である。例えば、Rは水素であり、TはOであり、そしてXはオキシ又は−NH−基である。] [0136] いくつかの態様において、クラスe)ポリマーは、1種又は2種以上のエチレン系不飽和型重合性モノマーから誘導された1種又は2種以上のアクリル樹脂を含み、これらのモノマーのうちの少なくとも1種が、下に定義されるペンダント−X−C(=T)−NR−S(=O)2−R3基を含む。] [0137] より具体的には、クラスe)ポリマーは、下記構造(E)によって表される] [0138] ] [0139] (上記式中、R1は水素、炭素原子数1〜6の置換型又は無置換型アルキル基(例えばメチル、エチル、クロロメチル、イソ−プロピル、及びベンジル)、又はハロ基(例えばフルオロ、クロロ、又はブロモ)である。好ましくは、R1は、水素、置換型又は無置換型メチル又はクロロ基であり、より好ましくは、R1は水素、又は無置換型メチルである)。] [0140] R2は−X−C(=T)−NR−S(=O)2−R3基を表し、X、T、及びRは上に定義した通りであり、そしてR3は、炭素原子を介して−S(=O)2−に直接的に結合された置換型又は無置換型脂肪族基又は置換型又は無置換型アリール基である。より具体的には、R3は、炭素原子数1〜12の置換型又は無置換型アルキル基、環内炭素原子数5〜10の置換型又は無置換型シクロアルキレン基、環内炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリール基、又は置換型又は無置換型複素環式基、又は直接的に結合されるか、或いはオキシ、カルボニル、アミド、チオ、又は当業者には容易に明らかな他の基と一緒に結合されたこれらの基の任意の組み合わせである。最も好ましくは、R3は、置換型又は無置換型フェニル基である。] [0141] Lは、直接結合、又は結合基であり、一例として、置換型又は無置換型のアルキレン、シクロアルキレン、アリーレン、二価複素環、カルボニルオキシ、チオ、オキシ、又はアミド基、又はこれらの組み合わせを含む。置換型又は無置換型アルキレン基は炭素原子数が1〜6であってよく(例えばメチレン、1,2−エチレン、1,1−エチレン、n−プロピレン、イソ−プロピレン、t−ブチレン、n−ブチレン、及びn−へキシレン基)、置換型シクロアルキレン基は、環内炭素原子数が5〜7であってよく(例えばシクロペンチレン及び1,4−シクロへキシレン)、置換型又は無置換型アリーレン基は、芳香環内炭素原子数が6〜10であってよく(例えば1,4−フェニレン、ナフチレン、2−メチル−1,4−フェニレン、及び4−クロロ−1,3−フェニレン基)、また置換型又は無置換型の芳香族又は非芳香族二価複素環基は、環内の炭素原子数が5〜10であり、そしてヘテロ原子(窒素、酸素、又は硫黄原子)数が1又は2以上であってよい(例えばピリジレン、ピラジレン、ピリミジレン、又はチアゾリレン基)。これらの二価結合基のうちの2つ又は3つ以上の組み合わせを使用することができる。] [0142] Lは、カルボン酸エステル基、例えば置換型又は無置換型の−C(=O)O−アルキレン、−C(=O)O−アルキレン−フェニレン、又は−C(=O)O−フェニレン基を表す(アルキレンの炭素原子数は1〜4である)ことが有用である。より好ましくは、Lは、−C(=O)O−アルキレン、−C(=O)O−アルキレン−フェニレン、又は−C(=O)O−フェニレン基であり、そして最も好ましくは、Lは、−C(=O)O−アルキレン基であり、アルキレンの炭素原子数は1又は2である。] [0143] 上記構造(E)中、Bは、R2基を含有しない1種又は2種以上のエチレン系不飽和型重合性モノマーから誘導された反復単位を表し、一例として(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルケトン、オレフィン、不飽和型イミド(例えばマレイミド)、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、(メタ)アクリロニトリル、不飽和型無水物、又はスチレンモノマーから誘導された反復単位を含む。好ましくは、B反復単位は、1種又は2種以上の(メタ)アクリレート、スチレンモノマー、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、又はこれらの組み合わせから誘導される。構造(I)中の「B」によって表される反復単位の混合物を提供するために、モノマーの混合物を使用することができる。] [0144] 構造(E)において、xは20〜85重量%であり、そしてyは15〜80重量%である。] [0145] 第2高分子バインダーを調製するのに有用なR2基を含有する有用なモノマーの例は、下記エチレン系不飽和型重合性モノマーA−1〜A−6:] [0146] ] [0147] (上記式中、Xは上に定義した通りである)、] [0148] ] [0149] である。] [0150] クラスe)ポリマー及びこれらの製造方法の更なる詳細が、例えば米国特許第7,241,556号明細書(Saraiya他)に示されている。] [0151] クラスf)ポリマー: クラスf)ポリマーの一例としては、これらのポリマーの製造に関する詳細をも示す米国特許第7,169,518号明細書(Savariar-Hauck他)に記載されたポリマーが挙げられる。具体的には、これらの高分子バインダーは、一般に下記構造(I−F)又は(II−F):] [0152] ] [0153] によって表されるペンダント・カルボキシ基を有する反復単位を含み、これらの反復単位は高分子バインダー中の総反復単位の少なくとも3モル%を占め、上記式中、nは1〜3(好ましくは1又は2)である。Rs及びRtは独立して、水素、炭素原子数1〜7の置換型又は無置換型のアルキル基(例えばメチル、エチル、t−ブチル、又はベンジル)、又はハロ基(例えばクロロ又はブロモ)である。例えば、Rs及びRtは独立して、水素、又は置換型又は無置換型のメチル基又はクロロ基である。] [0154] Xは、例えば多価脂肪族及び芳香族結合基、及びこれらの組み合わせを含む多価結合基である。大抵の態様の場合、Xは二価結合基である。このような基は、アルキレン、アリーレン、アルキレンアリーレン、アリーレンアルキレン、アルキレンオキシアルキレン、アリーレンオキシアリーレン、及びアルキレンオキシアリーレン基を含むことができ、これらの全ては無置換型であるか、又は第2高分子バインダーの性能に不都合な影響を及ぼさない1種又は2種以上の置換基で置換することができる。好ましくは、Xは、特にnが1である場合、置換型又は無置換型のフェニレン基である。] [0155] 構造(II−F)において、Yは、オキシ又は−NR−であり、Rは水素、又は炭素原子数1〜10の置換型又は無置換型のアルキル基(例えばメチル、エチル、イソ−プロピル、n−ヘキシル、及びベンジル基)又は置換型又は無置換型のアリール基(例えばフェニル基)である。] [0156] また構造(II−F)において、Zは、例えば一価脂肪族及び芳香族基、及びこれらの組み合わせを含む一価有機基である。このような基は、Xに関して上述した多価基と同様に定義されるが、しかし、カルボニル基[C(=O)]又はアミド基(−NH−)基、又はこれらの組み合わせの有無にかかわらず、アリーレン又はアルキレン基、又はこれらの組み合わせを含むこともできる。例えば、有用なZ基は、−R’−NHC(=O)R’’基を含み、R’は、炭素原子数2〜6の置換型又は無置換型のアルキレン基(例えばエチレン及びイソ−プロピレン)であり、そしてR’’は、炭素原子数1〜10の置換型又は無置換型のアルキル基(例えばメチル、メトキシメチル、エチル、イソ−プロピル、n−ヘキシル、及びベンジル基)である。1つの特に有用なZ基は、CH2CH2NHC(=O)−フェニル基である。] [0157] Zは、炭素原子数1〜10の置換型又は無置換型のアルキル基(例えばメチル、エチル、イソ−プロピル、t−ブチル、n−ヘキシル、及びベンジル基)であってもよい。Zに対応する特に有用なアルキル基は、炭素原子数1〜8のアルキル基を含む(直鎖状及び分枝状ブチル基を含む)。] [0158] クラスf)高分子バインダーは一般に、少なくとも20mgKOH/g、典型的には約25〜約45mgKOH/gの酸価を有しており、また、周知の技術を用いて測定して、1,000〜250,000、典型的には約10,000〜約150,000の数平均分子量を有している。] [0159] クラスf)高分子バインダーは、下記構造(III−F):] [0160] ] [0161] によって表すこともでき、上記式中、Aは、構造(I−F)又は(II−F)、又は両構造(I−F)及び(II−F)によって定義された反復単位を表す。このように、複数のタイプのモノマーを、A反復単位を提供するために使用することができる。構造(III−F)において、xは約3〜約15モル%であり、そしてyは約85〜約97モル%である。] [0162] Bは、Aによって表されるものとは異なる反復単位を表す。これらは、無水マレイン酸を含む、A反復単位がそこから誘導されるモノマーと共重合することができる1種又は2種以上の不飽和重合性モノマーから誘導することができる。B反復単位の代表的な有用なモノマーの一例としては、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルケトン、オレフィン、N−マレイミドを含む不飽和イミド、不飽和無水物、例えば無水マレイン酸、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、(メタ)アクリロニトリル、又はスチレンモノマー、又はこれらのモノマーの任意の組み合わせが挙げられる。これらのクラス及び類似のクラスの具体的なモノマーが、例えば米国特許出願公開第2004/013766号明細書(欧州特許出願公開第1,433,594号明細書)の段落[0044]〜[0054]に記載されている。] [0163] 例えば、Bは、1種又は2種以上の(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、N−フェニルマレイミド、又は(メタ)アクリルアミド、例えばN−アルコキシアルキルメタクリルアミド、又はこのようなモノマーのうちの2種又は3種以上の組み合わせから誘導された構造(III−F)に対応する反復単位を表す。B反復単位がそこから誘導されるいくつかの特に有用なモノマーは、メチルメタクリレート、スチレン、ペンダント環状尿素基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー、及びこれらの組み合わせを含む。] [0164] 1種又は2種以上の(任意のクラスの)高分子バインダーは、約15〜100重量%、典型的には約30〜約95重量%の乾燥被覆率で外層内に存在することができる。] [0165] いくつかの態様の場合、平版印刷版前駆体の内層は、(メタ)アクリルアミドから少なくとも一部が誘導されたポリマー、(メタ)アクリロニトリルから少なくとも一部が誘導されたポリマー、N置換型環状イミドから少なくとも一部が誘導されたポリマー、又は、スチレン又はスチレン誘導体から少なくとも一部が誘導されたポリマーである第1高分子バインダーを含み、そして外層は、スチレンと無水マレイン酸から誘導されたコポリマー、又はペンダント−O−C(=O)−NH−S(=O)2−メチルフェニル基を有するモノマーから少なくとも一部が誘導されたポリマーである第2高分子バインダーを含む。例えば、第2高分子バインダーは、下記モノマー:] [0166] ] [0167] から誘導された反復単位を有することができる。] [0168] 加えて、外層内には溶解抑制成分が必要に応じて内蔵される。このような成分は、高分子バインダーのための溶解抑制成分として機能する溶解抑制剤として作用する。溶解抑制剤は典型的には、高分子バインダー中の種々の基との水素結合のための受容体部位として作用すると考えられる極性官能基を有している。受容体部位は、高い電子密度を有する原子を含み、そして電子陰性第1周期元素、例えば炭素、窒素、及び酸素から選択することができる。アルカリ現像剤中に可溶性の溶解抑制剤が好ましい。溶解抑制剤のための有用な極性基の一例としては、エーテル基、アミン基、アゾ基、ニトロ基、フェロセニウム基、スルホキシド基、スルホン基、ジアゾ基、ジアゾニウム基、ケト基、スルホン酸エステル基、リン酸エステル基、トリアリールメタン基、オニウム基(例えばスルホニウム、ヨードニウム、及びホスホニウム基)、窒素原子が複素環内に内蔵される基、及び正電荷原子を含有する基(例えば四級化アンモニウム基)が挙げられる。溶解抑制剤として有用な正電荷窒素原子を含有する化合物は、例えばテトラルキルアンモニウム化合物、及び四級化複素環化合物、例えばキノリニウム化合物、ベンゾチアゾリウム化合物、ピリジニウム化合物、及びイミダゾリウム化合物を含む。更なる詳細及び溶解抑制剤として有用な代表的な化合物が、例えば米国特許第6,294,311号明細書(上記)に記載されている。有用な溶解抑制剤は、トリアリールメタン色素、例えばエチル・バイオレット、クリスタル・バイオレット、マラカイト・グリーン、ブリリアント・グリーン、ビクトリア・ブルーB、ビクトリア・ブルーR、及びビクトリア・ピュアブルーBO、BASONYL(登録商標)バイオレット610及びD11(フランス国Longjumeau在、PCAS)を含む。] [0169] 外層は一般に着色剤をも含む。有用な着色剤は、例えば米国特許第6,294,311号明細書(上記)に記載されており、トリアリールメタン色素、例えばエチル・バイオレット、クリスタル・バイオレット、マラカイト・グリーン、ブリリアント・グリーン、ビクトリア・ブルーB、ビクトリア・ブルーR、及びビクトリア・ピュアブルーBOを含む。これらの化合物は、現像された画像形成性要素内に露光された領域から非露光領域を区別するコントラスト色素として作用することができる。] [0170] 外層は必要に応じて、コントラスト色素、プリントアウト色素、塗膜界面活性剤、分散助剤、保湿剤、殺生物剤、粘度形成剤、乾燥剤、消泡剤、保存剤、及び抗酸化剤を含むこともできる。] [0171] 外層の乾燥塗膜被覆率は一般に、0.2〜2g/m2、典型的に0.4〜1.5g/m2である。] [0172] 画像形成性層はさらに、分散剤、保湿剤、殺生物剤、可塑剤、塗布可能性又はその他の特性のための界面活性剤、粘度形成剤、書き込まれた画像の視覚化を可能にするための色素又は着色剤、pH調整剤、乾燥剤、消泡剤、保存剤、抗酸化剤、現像助剤、レオロジー調整剤、又はこれらの組み合わせ、又は平版印刷分野において共通に使用される任意のその他の添加物を、コンベンショナルな量で含む種々の添加剤を含むこともできる。] [0173] 他の配合物の塗布前に溶剤を除去するために、種々の層配合物の適用間に、中間乾燥工程を用いることができる。乾燥工程は、種々の層の混和を防止するのを助けることもできる。] [0174] 内層と外層との間に存在し、しかも内層及び外層と接触している分離層が設けられていてよい。この分離層は、内層から外層への輻射線吸収化合物の移動を最小化するためのバリアとして作用することができる。この分離「バリア」層は一般に、ガム中に可溶性の第3高分子バインダーを含む。この第3高分子バインダーが、内層内の第1高分子バインダーとは異なる場合、これは典型的には、内層の第1高分子バインダーが不溶性である少なくとも1種の有機溶剤中に可溶性である。有用な第3高分子バインダーは、ポリ(ビニルアルコール)である。一般に、バリア層は内層の5分の1未満の厚さであるべきであり、そして好ましくは内層の10分の1未満の厚さであるべきである。] [0175] 或いは、赤外線吸収化合物を含有する分離層が、内層と外層との間に存在していてもよい。赤外線吸収化合物は内層内にも存在してよく、又は分離層内だけに存在してよい。] [0176] 平版印刷版前駆体の調製 多層平版印刷版前駆体は、親水性基板の表面(及びその上に設けられた任意のその他の親水性層)上に内層配合物を順次適用し、次いでコンベンショナルな塗布法又はラミネーション法を用いて、内層上に外層配合物を適用することによって調製することができる。内層配合物と外層配合物との混和を回避することが重要である。] [0177] 例えば、第1高分子バインダーと輻射線吸収化合物とを含む内層、及び(1)第1高分子バインダーとは異なっており、(2)赤外線露光前には処理溶液(下で定義する)内に不溶性であり、そして(3)このような露光後には処理溶液中に可溶性である、第2高分子バインダーを含むインク受容外層を有するように、多層平版印刷版前駆体を調製することができる。] [0178] 内層及び外層は、好適な塗布用溶剤中に所望成分を分散又は溶解させることにより適用することができ、そしてその結果生じた配合物は、好適な装置及び手順、例えばスピン塗布、ナイフ塗布、グラビア塗布、ダイ塗布、スロット塗布、バー塗布、ワイヤロッド塗布、ローラ塗布、又は押し出しホッパー塗布を用いて、基板に順次又は同時に適用される。配合物は、好適な支持体(例えばオン・印刷機印刷胴)上に噴霧することにより適用することもできる。] [0179] 内層及び外層の両方を塗布するために使用される溶剤は、第1及び第2の高分子バインダー、他の高分子材料、及び配合物中のその他の成分の性質に応じて選択される。外層配合物を適用する場合に、内層配合物と外層配合物とが混ざり合うこと、又は内層が溶解することを防止するために、外層配合物は、内層の高分子材料が不溶性である溶剤から塗布されるべきである。] [0180] 一般に、内層配合物は、メチルエチルケトン(MEK)と1−メトキシ−2−プロピルアセテート(PMA)とγ−ブチロラクトン(BLO)と水との溶剤混合物、MEKとBLOと水と1−メトキシプロパン−2−オール(Dowanol(登録商標) PM又はPGMEとしても知られる)との混合物、ジエチルケトン(DEK)と水と乳酸メチルとBLOとの混合物、DEKと水と乳酸メチルとの混合物、又は乳酸メチルとメタノールとジオキソランとの混合物から塗布される。] [0181] 外層配合物は、内層を溶解させない溶剤又は溶剤混合物から塗布することができる。この目的に典型的な溶剤の一例としては、ブチルアセテート、イソ−ブチルアセテート、メチルイソ−ブチルケトン、DEK、1−メトキシ−2−プロピルアセテート(PMA)、イソ−プロピルアルコール、PGME、及びこれらの混合物が挙げられる。特に有用なのは、DEKとポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレート(PGMEA)との混合物、又はDEKとPMAとイソプロピルアルコールとの混合物である。] [0182] 或いは、それぞれの層組成物の溶融混合物から押し出し塗布法によって内層及び外層を適用することもできる。典型的には、このような溶融混合物は、揮発性有機溶剤を含有しない。] [0183] 他の配合物の塗布前に溶剤を除去するために、種々の層配合物の適用間に、中間乾燥工程を用いることができる。乾燥工程は、種々の層の混和を防止するのを助けることもできる。] [0184] 層を乾燥させた後、乾燥された層からの湿分の除去を阻止する条件下で、要素をさらに、少なくとも4時間(好ましくは少なくとも20時間)にわたって、約40℃〜約90℃の温度で熱処理することによって「コンディショニング」することができる。例えば熱処理は、少なくとも24時間にわたって、約50〜約70℃の温度で実施することができる。熱処理中、平版印刷版前駆体は、前駆体からの湿分除去に対する効果的なバリアを形成するために、不透水性シート材料内に包まれるか又は収容され、或いは、前駆体の熱処理は、相対湿度が少なくとも25%に制御されている環境内で行われる。加えて、不透水性シート材料は、前駆体のエッジの周りでシールすることもでき、この場合、不透水性シート材料は、前駆体のエッジの周りでシールされた高分子フィルム又は金属フォイルである。] [0185] いくつかの態様の場合、この熱処理は、1スタックが少なくとも100個の同じ平版印刷版前駆体を含む状態で、又は前駆体がコイル又はウェブの形態を成している場合に実施することができる。スタックの形態でコンディショニングされる場合には、個々の前駆体は、好適な間紙によって分離されてよい。このような紙は、いくつかの商業的供給元から入手可能である。間紙は、コンディショニング後、包装、配送、及び顧客による使用中に前駆体間に保持されていてよい。] [0186] 本発明による多層平版印刷版を調製する代表的な方法を、下記例に示す。] [0187] 画像形成及び現像処理 平版印刷版前駆体は、例えば平らなプレート、印刷胴、印刷スリーブ(中実又は中空コア)、及び印刷テープ(可撓性印刷ウェブを含む)を含むいかなる有用な形態をも有することができる。] [0188] 平版印刷版前駆体は、好適な基板上に配置された所要の1つ又は2つ以上の画像形成性層を有する、任意の有用なサイズ及び形状(例えば正方形又は長方形)から成ることができる。印刷胴及びスリーブは、円筒形態の基板と少なくとも1つの画像形成性層とを有する回転印刷部材として知られる。印刷スリーブのための基板として、中空又は中実の金属コアを使用することができる。] [0189] 使用中、平版印刷版前駆体は、波長約600nm〜約1500nm、典型的には波長約700nm〜約1200nmの好適な赤外線源に暴露することができる。露光を施すために使用されるレーザーは、ダイオード・レーザー・システムの信頼性及びメンテナンスの手間の少なさにより、通常、ダイオード・レーザーであるが、しかし他のレーザー、例えば気体又は固体レーザーを使用することもできる。レーザー画像形成のための出力、強度、及び露光時間の組み合わせは、当業者には容易に明らかである。目下、商業的に入手可能な画像セッターにおいて使用される高性能レーザー又はレーザー・ダイオードは、波長約800〜約850nm又は約1040〜約1120nmの赤外線を放射する。] [0190] 画像形成装置は、プレートセッターとしてだけ機能することができ、或いは、平版印刷機内にこれを直接的に内蔵することもできる。後者の場合、印刷は画像形成直後に開始することができ、これにより印刷機準備時間をかなり軽減することができる。画像形成装置は、画像形成性部材をドラムの内側又は外側の円筒面に装着した状態で、平床型記録器として、又はドラム型記録器として構成することができる。有用な画像形成装置の例は、波長約830nmの近赤外線を発光するレーザー・ダイオードを含有する、Eastman Kodak Company(カナダ国ブリティッシュコロンビア州Burnaby)から入手可能なKodak(登録商標) Creo Trendsetter画像セッターのモデルとして入手することができる。他の好適な輻射線源は、波長1064nmで作動するCrescent 42T Platesetter、及びScreen PlateRite 4300シリーズ又は8600シリーズのプレートセッター(イリノイ州Chicago在、Screenから入手可能)を含む。追加の有用な輻射線源は、前駆体が印刷版胴に取り付けられている間に前駆体に画像を形成するために使用することができるダイレクト画像形成印刷機を含む。好適なダイレクト画像形成印刷機の例は、HeidelbergSM74-DIプレス(オハイオ州Dayton在、Heidelbergから入手可能)を含む。] [0191] 画像形成スピードは、約50〜約1500mJ/cm2、そして典型的には約75〜約400mJ/cm2であってよい。] [0192] 本発明の実施においてはレーザー画像形成が有用であるが、熱エネルギーを像様に提供する任意の他の手段によって画像形成を行うこともできる。例えば、米国特許第5,488,025号明細書(Martin他)に記載されているように、また、感熱式ファクシミリ機及び昇華式プリンターにおいて使用されているように、「サーマル印刷」として知られるものにおいて、熱抵抗ヘッド(サーマル印刷ヘッド)を使用して画像形成を達成することができる。サーマル印刷ヘッドは商業的に利用可能である(例えばFujitsu Thermal Head FTP-040 MCS001、及びTDK Thermal Head F415 HH7-1089)。] [0193] 画像形成のためには一般に、ダイレクト・デジタル画像形成が用いられる。画像信号は、コンピュータ上のビットマップ・データ・ファイルとして記憶される。このようなファイルを生成するためには、ラスター画像プロセッサー(RIP)、又はその他の好適な手段が使用されてよい。ビットマップは、カラーの色相、並びにスクリーンの頻度及び角度を定義するために構成される。] [0194] 平版印刷版前駆体に画像を形成することにより、画像形成された(露光された)領域と非画像形成(非露光)領域とから成る潜像を含む平版印刷版を生成する。] [0195] 画像形成後及び処理前の露光後ベーキング(又は予熱)を伴って又は伴わずに、画像形成された平版印刷版前駆体は、下記処理溶液を使用して、「オフプレス」で処理される。処理溶液による画像形成された要素の処理は、主として外層の露光された領域及び下側に位置する下層(例えば内層)部分だけを除去し、そして基板の親水性表面を露出させるのに十分な時間にわたって、しかし非露光領域のかなりの量を除去するほどには長くない時間にわたって実施される。従って、この平版印刷版前駆体は「ポジ型」である。露出された親水性表面はインクを弾くのに対して、非露光(又は非画像形成)領域はインクを受容する。画像形成性層の画像形成された(露光された)領域は、処理溶液中で「可溶性」又は「除去可能」と記述される。なぜならば、これらの領域は、非画像形成(非露光)領域よりも容易に、処理溶液中で除去、溶解又は分散されるからである。従って「可溶性」という用語は、「分散性」であることをも意味する。] [0196] 単一処理溶液は、主として露光された領域だけを除去する(現像)ことにより、画像形成された前駆体を「現像」し、しかも、画像形成・現像された表面全体に保護層又は保護塗膜を提供する。このような第2の特徴において、処理溶液は多少、印刷版上の平版画像を汚染又は損傷から(例えば酸化、指紋、ダスト、又は引掻き傷から)保護することができるガムのように挙動することができる。] [0197] 一般に、当業者に知られている2つのタイプの「ガム」溶液がある。すなわち、(1)「ベーク」、「ベーキング」、又は「前ベーク」ガムであって、平版印刷版を形成するために用いられる通常の前ベーク温度では蒸発しない1種又は2種以上の化合物、典型的にはアニオン性又は非イオン性界面活性剤を通常含有するガム、及び(2)「仕上げ剤」ガムであって、印刷版上に保護上塗り層を提供するのに有用な、1種又は2種以上の親水性ポリマー(合成及び自然発生型の両方、例えばアラビアゴムセルロース化合物、(メタ)アクリル酸ポリマー、及び多糖)を通常含有するガム、である。本発明の実施において使用された処理溶液は、「前ベーク」ガムと考えることができ、ひいては通常、仕上げガムの親水性ポリマーを欠いている。] [0198] 本明細書に記載された単一処理溶液を使用することにより、シリケート又はメタシリケートを含有するコンベンショナルな水性アルカリ現像剤組成物、又は種々の有機溶剤が回避される。さらに、本発明の1つの利点は、処理溶液がこのように使用されると、結果として生じる平版印刷版を印刷のために使用する前に、別個の濯ぎ工程が必要でなくなる。しかしながら、印刷前に、余剰の処理溶液は、拭い取るか又は装置内のスクイージー又はニップローラ対を使用し、次いで、任意の好適な乾燥手段を使用して必要に応じて乾燥させることにより、平版印刷版から除去されてよい。] [0199] 処理溶液は、希釈形態又は濃縮形態で提供されてよい。下記成分量は、本発明の実施において使用する際に最も可能性の高い形態である希釈処理溶液中の量を意味する。ただし言うまでもなく、本発明が濃縮処理溶液を使用することを含んでおり、そして種々の成分(例えばアニオン性界面活性剤)の量はこれに相応して高くなる。] [0200] 本発明の実施において使用される処理溶液は、適量の酸又は塩基を使用して調節して、一般にpHが6超〜約11、そして典型的に約6.5〜約11、又は約7〜約10.5である水溶液である。処理溶液の粘度は、適量の粘度増大化合物、例えばポリ(ビニルアルコール)又はポリ(エチレンオキシド)を添加することにより、約1.7〜約5cPの値に調節することができる。] [0201] 上で具体的に排除された成分を除けば、現像機能及びガミング機能を提供するために、単一処理溶液中には種々の成分が存在することが可能である。] [0202] 例えば、単一処理溶液のうちのいくつかは主要成分として、所望の場合には任意選択成分(下記)が存在可能であるとはいえ、1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤を有している。有用なアニオン性界面活性剤は、カルボン酸、スルホン酸、又はホスホン酸基(又はこれらの塩)を有する界面活性剤を含む。スルホン酸基(又はこの塩)を有するアニオン界面活性剤が特に有用である。例えば、このようなアニオン界面活性剤は、脂肪酸塩、アビエテート、ヒドロキシアルカンスルホネート、アルカンスルホネート、ジアルキルスルホスクシネート、アルキルジフェニルオキシドジスルホネート、直鎖状アルキルベンゼンスルホネート、分枝状アルキルベンゼンスルホネート、アルキルナフタレンスルホネート、アルキルフェノキシポリオキシ−エチレンプロピルスルホネート、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテルの塩、ナトリウムN−メチル−N−オレイルタウレート、モノアミドジナトリウムN−アルキルスルホスクシネート、石油スルホネート、硫酸化ひまし油、硫酸化タロー油、脂肪族アルキルエステルの硫酸エステルの塩、アルキル硫酸エステルの塩、ポリオキシ−エチレンアルキルエーテルの硫酸エステル、脂肪族モノグリセリドの硫酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの硫酸エステルの塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルの硫酸エステルの塩、アルキルリン酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのリン酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのリン酸エステルの塩、無水スチレンマレイン酸コポリマーの部分鹸化化合物、オレフィン−無水マレイン酸コポリマーの部分鹸化化合物、ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物を含むことができる。アルキルジフェニルオキシドジスルホネート(例えばナトリウムドデシルフェノキシベンゼンジスルホネート)、アルキル化ナフタレンスルホン酸、硫酸化アルキルジフェニルオキシド、及びメチレンジナフタレンスルホン酸が、一次アニオン性界面活性剤として特に有用である。このような界面活性剤は、McCutcheon's Emulsifiers & Detergents, 2007 Editionに記載されているように、種々の供給元から入手することができる。] [0203] このようなアニオン性界面活性剤の具体例としては、ナトリウムドデシルフェノキシオキシベンゼンジスルホネート、アルキル化ナフタレンスルホネートのナトリウム塩、ジナトリウムメチレン−ジナフタレンジスルホネート、ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、スルホン化アルキル−ジフェニルオキシド、アンモニウム又はカリウムペルフルオロアルキルスルホネート及びナトリウムジオクチルスルホスクシネートが挙げられるが、これらに限定するものではない。] [0204] 1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤は、少なくとも1重量%、そして典型的には約5重量%又は約8重量%から、約45重量%又は約30重量%まで(固形分%)の量で一般に存在することができる。いくつかの態様の場合、1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤は、約8〜約20重量%の量で存在することができる。] [0205] 2種又は3種以上のアニオン性界面活性剤(「第1」、「第2」など)を組み合わせて使用することもできる。このような混合物において、第1アニオン性界面活性剤、例えばアルキルジフェニルオキシドジスルホネートは一般に、少なくとも1重量%、そして典型的には約5〜約20重量%の量で存在することができる。第2界面活性剤は少なくとも1重量%、そして典型的には約3〜約20重量%の総量で存在することができる(第1アニオン性界面活性剤と同じか又は異なる)。置換型芳香族アルカリアルキルスルホネート及び脂肪族アルカリスルフェートから、第2の又は追加のアニオン性界面活性剤を選択することができる。アニオン性界面活性剤の1つの具体的な組み合わせは、1種又は2種以上のアルキルジフェニルオキシドジスルホネートと、1種又は2種以上の芳香族アルカリアルキルスルホネート(例えばアルカリアルキルナフタレンスルホネート)とを含む。] [0206] 本発明において有用な単一処理溶液は、必要に応じて、欧州特許第1,751,625号明細書(上記)の[0029]に記載された非イオン性界面活性剤又は[0024]に記載された親水性ポリマーを含んでいてよい(これを参考のため本明細書中に引用する)。特に有用な非イオン性界面活性剤は、Mazol(登録商標)PG031-K (トリグリセロールモノオレエート)、Tween(登録商標) 80(ソルビタン誘導体)、Pluronic(登録商標) L62LF(プロピレンオキシドとエチレンオキシドとのブロック・コポリマー)、及びZonyl(登録商標)FSN(フルオロカーボン)、及び印刷版表面上に処理溶液を成功裡に塗布するための非イオン性界面活性剤、例えば非イオン性ポリグリコールを含む。これらの非イオン性界面活性剤は、最大10重量%、しかし通常は2重量%(固形分%)未満の量で存在することができる。] [0207] 単一処理溶液の他の任意選択成分は、無機塩(例えば、上記米国特許出願公開第2005/0266349号明細書の[0032]に記載されたもの)、湿潤剤(例えばグリコール)、金属キレート剤、防腐剤、有機アミン、消泡剤、インク受容性剤(例えば米国’349の[0038]に記載されたもの)、及び上記のような粘度増大剤を含む。このような成分の有用な量は、伝統的なアルカリ現像剤又はガム溶液においてこれらを使用することから、当業者に知られている。他の有用な添加物の一例としては、ホスホン酸又はポリカルボン酸、又は上記アニオン性界面活性剤とは異なるこれらの塩が挙げられる。このような酸は、少なくとも0.001重量%、そして典型的には約0.001〜約10重量%(固形分%)の量で存在することができ、そして例えばポリアミノポリカルボン酸、アミノポリカルボン酸、又はこれらの塩、[例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA、ナトリウム塩)]、有機ホスホン酸、及びこれらの塩、及びホスホノアルカン三酢酸及びこれらの塩を含むことができる。] [0208] 一般に、画像形成後、単一処理溶液は、擦り着け、噴霧、噴射、ディップ、浸漬、塗布、又は払拭によって外層に単一処理溶液を着けることにより、又は、画像形成された前駆体を、単一処理溶液を含有するローラ、含浸パッド、又はアプリケータと接触させることにより、画像形成された前駆体に適用される。例えば、画像形成された要素には、処理溶液をブラシ塗布することができ、或いは、欧州特許第1,788,431号明細書(上記)の[0124]に記載されているようなスプレーノズルシステムを使用して、露光された領域を除去するのに十分な力で画像形成された表面に噴霧することにより、処理溶液を画像形成された要素上に注ぐか、又は適用することもできる。ここでもやはり、画像形成された要素は、単一処理溶液中に浸漬し、そして手によって又は装置を用いて擦り着けることができる。] [0209] 単一処理溶液は、好適な装置の1構成部分としての処理ユニット(又はステーション)内で適用することもできる。この処理ユニットは、単一処理溶液が適用される間、前駆体を擦るか又はブラッシングするための少なくとも1つのローラを有している。このような処理ユニットを使用することにより、画像形成された層の露光された領域は、基板からより完全且つ迅速に除去することができる。残留単一処理溶液は除去されてよく(例えばスクイージー又はニップローラ)、又はいかなる濯ぎ工程もなしに、結果としての印刷版上に残され(そして乾燥され)てもよい。機械的手段(例えばブラシ又はプラッシュ・ローラ)が使用される前に、処理溶液が、処理溶液と前駆体の画像形成された塗膜との十分な相互作用時間にわたって、画像形成された前駆体上に残るのを可能にする処理システム及び装置を使用して、処理が行われることが望ましい。] [0210] 余剰の処理溶液をタンク内に集め、そして数回使用し、必要な場合には「新鮮な」単一処理溶液のリザーバーから補充することができる。補充溶液は、処理中に用いられるのと同じ濃度を有することができ、或いは濃縮形態で提供して適当な時に水で希釈することができ、或いは、全体に異なる組成を含むこともできる。] [0211] 処理に続いて、結果として生じた平版印刷版は、水を使用する別個の濯ぎ工程を必要とすることなしに、印刷のために使用することができる。] [0212] 結果として生じた平版印刷版は、印刷枚数を長くするために実施することができる後ベーク作業においてベーキングすることもできる。ベーキングは、300℃未満、そして典型的には250℃未満の温度で、約2〜約10分間にわたって、好適な炉内で実施することができる。より典型的には、ベーキングは、約160℃〜約220℃(例えば190℃)の温度で、最大5分間にわたって(例えば最大2分間)極めて迅速に行われる。いくつかの態様の場合、平版印刷版は、約160℃〜約220℃の温度で、最大2分間にわたってポストベーキングされる。] [0213] 或いは、平版印刷版は、約800〜約850nmの波長で、IR線による全体的な露光を施することにより、ベーキング又は硬化することもできる。 このような露光は、歪みを最小限に抑えながら、著しく制御可能なベーキング効果を可能にする条件を作り出す。例えば、平版印刷版を、赤外線ランプの45%出力設定値で、1分間当たり4フィート(1.3m)で、商業的なQuickBake 1250炉(Eastman Kodak Company)を通過するようにすることにより、2分間にわたって200℃の炉内で版を加熱することから生じるのと同様のベーキング結果を達成する。] [0214] 印刷のために平版印刷版の印刷面に、平版印刷用インク及びファウンテン溶液を適用することができる。最外層の非露光領域はインクを取り込み、そして画像形成・処理プロセスによって露出された基板の親水性表面は、ファウンテン溶液を取り込む。インクは次いで、その上に画像の1つ又は2つ以上の所望の刷り(インプレッション)を提供するために、好適な受容材料(例えば布地、紙、金属、ガラス、又はプラスチック)に転写される。所望の場合、画像形成された部材から受容材料へインクを転写するために、中間「ブランケット」ローラを使用することができる。印刷版は、所望の場合には、コンベンショナルなクリーニング手段及び化学薬品を使用して、刷りの間にクリーニングすることができる。] [0215] 下記例は、本発明の実施を例示するために提供されるものであって、本発明を限定しようと意図するものでは決してない。] [0216] 材料及び方法: Agfa Thermotectウォッシュアウト・ストレージ・ガムは、Agfa Corporation(ニュージャージー州Ridgefield Park)から入手した。] [0217] Agfa RC510ウォッシュアウト・ストレージ・ガムも、Agfa Corporationから入手した。] [0218] Aqua-画像クリーナー/保存剤は、Eastman Kodak Company (ニュージャージー州Rochester)から入手した。] [0219] Byk(登録商標)307は、25重量%キシレン/メトキシプロピルアセテート溶液中の、Byk Chemie(コネチカット州Wallingford)から入手可能なポリエトキシル化ジメチルポリシロキサンコポリマーである。] [0220] Byk(登録商標)311は、ポリエーテル改質型ジメチルポリシロキサン・コポリマーである。] [0221] BLOは、γ−ブチロラクトンを表す。] [0222] コポリマーAは、コンベンショナルな条件及び手順を用いて、N−フェニルマレイミド、メタクリルアミド、及びメタクリル酸(45.1:37.5:21モル%)から誘導された反復単位を有するコポリマーを表す。] [0223] コポリマーBは、コンベンショナルな条件及び手順を用いて、N−フェニルマレイミド、メタクリルアミド、メタクリル酸、アクリロニトリル、スチレン、及びエチレングリコールメタクリレートホスフェート(12:33:12:34:6:3モル%)から誘導された反復単位を有するコポリマーを表す。] [0224] コポリマーCは、コンベンショナルな条件及び手順を用いて、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、及び中間体(下記)(30:15:55重量%)から誘導された反復単位を有するコポリマーを表す。] [0225] コポリマーDは、コンベンショナルな条件及び手順を用いて、カルボキシフェニルメタクリレート、アクリロニトリル、メタクリルアミド、及びN−フェニルマレイミド(37/48/10/5重量%)から誘導されたコポリマーを表す。] [0226] コポリマーEは、コンベンショナルな条件及び手順を用いて、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、及び中間体A(24:24:52重量%)から誘導された反復単位を有するコポリマーを表す。] [0227] クリスタル・バイオレットは、Aldrich(ウィスコンシン州Milwaukee)から入手可能な、バイオレット色素C.I.42555;CAS548−62−9[(p−(CH3)2NC6H4)3C+Cl-]である。] [0228] D11色素は、PCAS(フランス国、Longjumeau)から提供される、5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシベンゼンスルホン酸を有するエタンアミニウム、N−[4−[[4−(ジエチルアミノ)フェニル][4−(エチルアミノ)−1−ナフタレニル]メチレン]−2,5−シクロヘキサジエン−1−イリデン]−N−エチル(1:1)の塩を表す。] [0229] DEKはジエチルケトンを表す。] [0230] Dow Additive 19は、Dow Corning(米国ミシガン州)から入手可能なシリコーン添加剤である。] [0231] エチル・バイオレットは、C.I.42600(CAS2390−59−2、λmax=596nm)に割り当てられ、p−(CH3CH2)2NC6H4)3C+Cl-の式を有する。] [0232] ガムM1は、MX1591(960部)とEDTA四ナトリウム塩(40部)とから成る前ベーク・ガムであり、pH9.9であった。] [0233] ガムN1(N1仕上げ剤ガムとも言う)は、MX1591(980部)とEDTA四ナトリウム塩(20部)とから成る前ベーク・ガムであり、pH9.4であった。] [0234] 加熱マントル、温度調節器、機械的攪拌器、凝縮器、均圧添加漏斗、及び窒素入口を備えた500mlの4首グランドグラス・フラスコ内に、ジメチルアセトアミド(246.6g)、HEMA、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(65g)、及びジブチル錫ジラウレート(0.42g)を装入することにより、中間体Aを調製した。反応混合物を窒素雰囲気下で60℃まで加熱した。次いで、p−トルエンスルホニルイソシアネート(98.6g)を1時間にわたって60℃で加熱した。2275cm-1のイソシアネート赤外線吸収帯の消失によって測定して、反応は6時間で完了した。反応終了時に、メタノール(5g)を添加した。結果として生じた中間体は酸価163.6であり、これを、コポリマーCを調製するために使用した。] [0235] IR色素Aは、Nippon Kayaku Co, Ltd.(日本国東京)によって供給される赤外線吸収色素Kayasorb PS210CnEである。] [0236] IR色素Bは、Eastman Kodak (ニューヨーク州Rochester)によって供給される赤外線吸収色素であり、下記構造を有する。] [0237] ] [0238] Mathias labdrierは、Mathis USA Inc.(ノースカロライナ州Concord)から入手した。] [0239] MX1591は、Eastman Kodak (ニューヨーク州Rochester)から入手することができる前ベーク・ガム溶液である。] [0240] PE3−Sポジ版画像リムーバーは、Kodak Japan Ltd. (東京)から入手した。] [0241] PGMEは、1−メトキシプロパン−2−オール(Dowanol(登録商標) PMとして入手可能)を表す。] [0242] PGMEAは、Aldrich Chemical Company(ウィスコンシン州Milwaukee)から入手したポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレート(50%の水)を表す。] [0243] Quartz Rinse/Gumユニットは、Eastman Kodak Company (ニューヨーク州Rochester)から入手することができる。] [0244] RX−04は、Gifu Schellac(日本国)から入手可能なスチレンと無水マレイン酸とのコポリマーである。] [0245] 基板Aは、電気的グレイニング、陽極酸化、そしてポリ(ビニルホスホン酸)による処理を施された0.3mmゲージのアルミニウム・シートであった。] [0246] T−95は、下記手順に従って合成されたポリマーである: 加熱マントル、温度調節器、機械的攪拌器、凝縮器、均圧添加漏斗、及び窒素入口を備えた500mlの4首グランドグラス・フラスコに、メチルセルソルブ(199.8g)、N−メトキシメチルメタクリルアミド(18g)、ベンジルメタクリレート(11.4g)、メタクリル酸(3.0g)、ドデシルメルカプタン(0.075g)、及びアゾビスイソブチロニトリル(DuPontのVazo-64、0.6g)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で80℃まで加熱した。次いで、N−メトキシメチルメタクリルアミド(55.0g)、ベンジルメタクリレート(34.0g)、メタクリル酸(9.0g)、ドデシルメルカプタン(0.225g)、アゾビスイソブチロニトリル(1.2g)の予混合物を2時間にわたって80℃で添加した。反応をさらに8時間続け、その間にさらに2回にわたって開始剤(0.35g)を添加した。結果としてのポリマー変換率は、不揮発分パーセントの測定に基づいて約99%であった。N−メトキシメチルメタクリルアミド/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸の重量比は、56/34.8/9.2であった。Lab Dispersator (4000 RPM)を用いて、脱イオン水/氷(3:1)を使用して樹脂溶液を粉末形態で沈殿させ、これを濾過した。粉末を24時間にわたって室温で乾燥させ、そして翌日にトレイを炉内に置き、そして2日間にわたって43℃で乾燥させた。収率は95%であり、酸価は58(実際)対58.8(理論)であった。] [0247] UVプレートクリーナーは、Allied Pressroom Chemistry, Inc. (フロリダ州Hollywood)から入手した。] [0248] Varn Litho Etch 142Wファウンテン溶液は、Varn International (イリノイ州Addison)から入手した。] [0249] Varn-120プレートクリーナーも、Varn Internationalから入手した。] [0250] Varn PAR代用アルコールは、Varn Internationalから入手した。] [0251] ] [0252] ] [0253] ] [0254] ] [0255] ] [0256] ] [0257] ] [0258] ] [0259] ] [0260] ] [0261] 平版印刷版前駆体1: 0.012インチ(0.030cm)巻線バーを使用して内層配合物1を基板Aに適用し、そして35秒間にわたって120℃で乾燥させることにより、ほぼ1.5g/m2の乾燥塗膜重量を提供することによって、二層、IR感光性、ポジ型の平版印刷版前駆体を調製した。次いで、0.006インチ(0.030cm)巻線バーを使用して乾燥された内層上に外層配合物1を適用し、そして35秒間にわたって120℃で乾燥させることにより、ほぼ0.5g/m2の乾燥塗膜重量を提供した。] [0262] 平版印刷版前駆体2: 0.012インチ(0.030cm)巻線バーを使用して内層配合物2を基板Aに適用し、そして35秒間にわたって120℃で乾燥させることにより、ほぼ1.35g/m2の乾燥塗膜重量を提供することによって、二層、IR感光性、ポジ型の平版印刷版前駆体を調製した。次いで、0.006インチ(0.030cm)巻線バーを使用して乾燥された内層上に外層配合物2を適用し、そして30秒間にわたって120℃で乾燥させることにより、ほぼ0.45g/m2の乾燥塗膜重量を提供した。] [0263] 平版印刷版前駆体3: 下記方法に従って、二層、IR感光性、ポジ型の平版印刷版前駆体を調製した: 実験室用ホッパー塗布機を使用して、内層配合物3を基板Aに適用した。適用速度は、1.5g/m2の乾燥塗膜重量を提供するように調節した。塗膜を60秒間にわたって70℃で乾燥させた。外層配合物3をホッパー塗布機で適用することにより、0.60g/m2の乾燥塗膜重量を提供し、そして60秒間にわたって65℃で乾燥させた。続いて画像形成性要素3を、120℃で30秒間にわたって再び乾燥させた。] [0264] 平版印刷版前駆体4: 下記方法に従って、二層、IR感光性、ポジ型の平版印刷版前駆体を調製した: 実験室用ホッパー塗布機を使用して、内層配合物4を基板Aに適用した。適用速度は、1.3g/m2の乾燥塗膜重量を提供するように調節した。塗膜を60秒間にわたって70℃で乾燥させた。外層配合物4をホッパー塗布機で適用することにより、0.45g/m2の乾燥塗膜重量を提供し、そして60秒間にわたって65℃で乾燥させた。続いて画像形成性要素4を、120℃で30秒間にわたって再び乾燥させた。] [0265] 平版印刷版前駆体5: 下記方法に従って、二層、IR感光性、ポジ型の平版印刷版前駆体を調製した: 0.012インチ(0.030cm)巻線バーを使用して内層配合物5を基板Aに適用し、そして35秒間にわたって120℃で乾燥させることにより、ほぼ1.5g/m2の乾燥塗膜重量を提供した。0.006インチ(0.015cm)巻線バーを使用して外層配合物3を適用し、そして35秒間にわたって120℃で乾燥させることにより、ほぼ0.6g/m2の乾燥塗膜重量を提供した。] [0266] 発明例1及び2: Kodak Trendsetter 80 II Quantumプレートセッターを使用して、平版印刷版前駆体1及び2を画像形成した。内部試験パターン「プロット0」を、9ワットのヘッド出力において、69、73、78、89、96、104、113、124、138及び155mJ/cm2の露光エネルギーで画像形成した。要素表面に処理溶液を20〜30秒間にわたって適用し、次いで画像形成された領域から塗膜がなくなるまで、処理溶液としてガムM1を使用して、ガムがしみこんだ軟質パッドで表面を静かに擦ることにより、画像形成された前駆体を手で現像した。余剰の処理溶液を、スクイージーを使用して版表面から拭い取った。前駆体を、現像時間、クリーンな画像を提供するために必要とされる露光エネルギー、及び、最良の画像再現を提供するために必要とされる露光エネルギーに関して評価した。その結果を下記表Iに示す。結果は、両平版印刷版前駆体1及び2が、1画素(1マイクロメートル)の線及び空間が分解され得るような画像を提供したことを示している。] [0267] ] [0268] 発明例3及び4: 処理溶液としてガムN1を使用すること以外は、発明例1及び2に関して記載したものと同じ手順に従って、平版印刷版前駆体1及び2を画像形成して処理した。上記表Iに示す結果は、発明例1及び2とほとんど同一であった。所要の現像時間が僅かに長かった。両平版印刷版前駆体1及び2は、1画素(10マイクロメートル)の線及び空間が分解され得るような画像を提供した。] [0269] 発明例5及び6: 平版印刷版前駆体1及び2をScreen PTR4300上で画像形成した。内部試験パターンC1を、45〜100%の出力で、5%ずつ増大させながら適用した。ドラム速度を1000rpmに設定した。発明例1〜2と同じ手順に従って、画像形成された前駆体を処理した。前駆体を、現像時間、クリーンな画像を提供するために必要とされる露光エネルギー、及び、最良の画像再現を提供するために必要とされる露光エネルギーに関して評価した。その結果を下記表Iに示す。これらの結果は、高品質の、シンプルに処理できる、高い露光感度を有する平版印刷版前駆体を製造することが可能であることを示している。Screen Platesetterは最大速度(1000rpm)で運転することができるので、前駆体の高い感度は最大の生産性を可能にする。] [0270] 発明例7及び8: 平版印刷版前駆体1及び2を、Kodak Trendsetter 800 II Quantumプレートセッターを使用して画像形成した。内部試験パターン「プロット12」を、9ワットのヘッド出力において、130mJ/cm2の露光エネルギーで、要素全体にわたって画像形成した。画像形成された領域から15cm平方を切り取り、そしてこれをトレイ内に置き、そして100mlのガムN1を処理溶液として使用した。使用された処理溶液をガラス瓶内に集めた。最初は、これは、除去された外層の分散粒子により曇っていた。瓶をローラ上に置き、そして処理溶液が透明になるのに必要となる時間(「クリアリング時間」)を記録した。結果を下記表IIに示す。] [0271] ] [0272] これらのデータは、本発明による平版印刷版前駆体の1工程処理(又は処理のために使用される装置)が、不溶性塗膜粒子の沈降に関連する問題を被ることはおそらくないことを示唆する。] [0273] 発明例9及び10: 平版印刷版前駆体1及び2を、130mJ/cm2の露光エネルギーのKodak Trendsetter 800 II Quantumプレートセッターを使用して、好適な試験ファイルで画像形成した。発明例1及び2に関して説明したように、処理溶液としてガムN1を使用して、画像形成された前駆体を処理した。余剰の処理溶液を除去した後、Van Son Rubber Baseブラックインク(Van Son Ink、ニューヨーク州Mineola)を装入されたA. B. Dick 9870 Duplicator Press (A. B. Dick、イリノイ州Niles)上に、結果として生じた平版印刷版を直接に装着した。水性ファウンテン溶液は、約23.4ml/リットル(3oz/ガロン)のVarn Litho Etch 142W (Van International、イリノイ州Addison)と、約23.4ml/リットル(3oz/ガロン)のVarn PAR(代替アルコール)とを水中に含有した。平版印刷版を、ファウンテン溶液がしみこんだ非研磨性ぼろ布で拭った。印刷機をスタートさせ、そして給湿システムを連動させることにより、ファウンテン溶液で印刷版をさらに湿潤させた。数回回転させた後、インク着けシステムを連動させ、そして200部を印刷した。クリーンな背景を印刷するために必要な枚葉紙数、完全インク密度に達するための枚葉紙数、及び全体的な画質に関して印刷された枚葉紙を評価した。下記表IIIに示された結果は、処理溶液としてガムN1を使用する本発明による処理が、印刷されたコピー上の背景クリーン度又は画質に不都合な影響を及ぼさなかったことを示している。] [0274] ] [0275] 発明例11及び12: 平版印刷版前駆体1及び2を、120mJ/cm2の露光エネルギーのKodak Trendsetter 800 II Quantumプレートセッターを使用して、好適な試験ファイルで画像形成した。処理溶液としてガムN1を使用して、画像形成された前駆体を手で処理した。版表面に処理溶液を20〜30秒間にわたって適用し、次いで画像形成された領域から塗膜がなくなるまで、処理溶液がしみこんだ軟質パッドで版を静かに擦った。余剰の処理溶液を、スクイージーを使用して版表面から拭い取った。] [0276] 結果として平版印刷版を、Miehle枚葉紙供給印刷機上に装着した。 1.5%の炭酸カルシウムと、Varn Litho Etch 142W(23.4ml/リットル)及びPAR代替アルコール(23.4ml/リットル)を含むファウンテン溶液とを含有する摩耗性インクを使用して、印刷を行った。] [0277] 版を下記の特性に関して評価した: 始動ブラインディング−試験開始時に、完全インク密度に達するための印刷された刷り数を記録した。 印刷枚数−ソリッド摩耗及びハイライト摩耗が生じる前に印刷された刷り数を観察した。 耐化学薬品性−5000刷り目に、UVプレートクリーナー及びVarn 120プレートクリーナーを、印刷版画像の種々異なる領域に適用した。化学薬品を、印刷再開前の15分間にわたって版表面上で乾かしておいた。画像が回復するために印刷された刷り数を記録した。] [0278] 一晩保持−作業日の終わりに、印刷版を水性画像プレートクリーナー/保存剤でクリーニングした。翌朝、印刷版を、前の晩に対するその印刷能力に関して評価した。 結果を下記表IVに示す。] [0279] 発明例13a〜c: 内部試験パターン「プロット0」を用いて、Kodak Trendsetter 80 II Quantumプレートセッターを使用して平版印刷版前駆体3を画像形成した。9ワットのヘッド出力において、73〜138mJ/cm2のエネルギー範囲で露光ストリップを適用した。機械の濯ぎ区分及びガム区分の両方に単一処理溶液としてガムN1を含有するQuartz Rinse/Gumユニットに、露光された要素を通した。濯ぎ区分及びガム区分の処理溶液の温度は、それぞれ30℃及び23℃であった。画像形成された前駆体を1分間当たり1.5、2.0、及び2.5フィート(0.45、0.61、及び0.76m/min)で処理した。結果として生じた平版印刷版を、クリーンな画像を提供するために必要とされる露光エネルギー、及び、最良の画像再現を提供するために必要とされる露光エネルギーに関して、それぞれの処理速度で評価した。下記表Vに示された結果は、前駆体の露光要件が低く、また前駆体が、商業的に入手可能な濯ぎ/ガムユニット内で処理された時に良好な画質を提供したことを実証する。] [0280] ] [0281] ]
权利要求:
請求項1 画像を形成する方法であって:A)ポジ型平版印刷版前駆体に、赤外線を使用して像様露光を施すことにより、前記画像形成された前駆体内に露光された領域及び非露光領域の両方を提供する工程、前記ポジ型平版印刷版前駆体が、基板上に順番に:第1高分子バインダーを含む内層、及び前記第1高分子バインダーとは異なる第2高分子バインダーを含むインク受容外層を有しており、前記ポジ型平版印刷版前駆体が、赤外線吸収化合物をさらに含み、そしてB)(1)主として前記露光された領域だけを除去して、そして(2)結果として生じる平版印刷版の露光された領域及び非露光領域の全ての上に保護塗膜を提供するために、前記画像形成された前駆体に、約6〜約11のpHを有する単一処理溶液を適用する工程を含んで成る画像を形成する方法。 請求項2 前記単一処理溶液が、少なくとも1重量%の少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含む、請求項1に記載の方法。 請求項3 C)スクイージー又はニップローラを使用して、前記平版印刷版から余剰の処理溶液を除去する工程、そして任意選択的に前記平版印刷版を乾燥させる工程、をさらに含む、請求項1に記載の方法。 請求項4 前記単一処理溶液が本質的に、約1〜約45重量%の1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤から成る、請求項1に記載の方法。 請求項5 前記単一処理溶液が、少なくとも0.001重量%の有機ホスホン酸もしくはポリカルボン酸、又は前記1種もしくは2種以上のアニオン性界面活性剤とは異なる、いずれかの酸の塩を含む、請求項1に記載の方法。 請求項6 前記単一処理溶液が、約0.001〜約10重量%のポリカルボン酸の塩を含む、請求項5に記載の方法。 請求項7 前記単一処理溶液中の前記1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤のうちの少なくとも1種が、約5〜約45重量%の量で存在する、スルホン酸基又はその塩を有する、請求項2に記載の方法。 請求項8 前記単一処理溶液中の前記アニオン性界面活性剤のうちの少なくとも1種が、約8〜約30重量%の量で存在するアルキルジフェニルオキシドジスルホネートである、請求項7に記載の方法。 請求項9 前記単一処理溶液が、2種又は3種以上のアニオン性界面活性剤を含み、該アニオン性界面活性剤のうちの少なくとも1種が、アルキルジフェニルオキシドジスルホネートである、請求項1に記載の方法。 請求項10 前記単一処理溶液が、2種又は3種以上の異なるアニオン性界面活性剤を含み、該アニオン性界面活性剤のうちの少なくとも1種が、約8〜約20重量%の量で存在するアルカリアルキルナフタレンスルホネートである、請求項9に記載の方法。 請求項11 前記赤外線吸収化合物が、主として前記内層内に少なくとも3重量%の量で存在するIR吸収色素である、請求項1に記載の方法。 請求項12 前記第2高分子バインダーが、下記ポリマー材料群:クラスa):ノボラック樹脂、レゾール樹脂、分枝状又は非分枝状ポリヒドロキシスチレン、ペンダント・フェノール基を有するポリビニルアセタール、又はこれらの任意の組み合わせ、クラスb):ノルボルネン、テトラシクロドデセン、及びこれらの混合物から成る群から選択された基(a)の1種又は2種以上のモノマーから誘導された反復単位と、無水マレイン酸、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、及びこれらの混合物から成る群から選択された基(b)の1種又は2種以上のモノマーから誘導された反復単位とを有するポリマー、クラスc):無水マレイン酸と、式CH2=CH(C6H4R1)のモノマー及びこれらの混合物とから誘導されたコポリマー(式中R1は水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、スルホンアミド、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数1〜6のアルコキシ、炭素原子数1〜7のアシル、炭素原子数1〜7のアシルオキシ、炭素原子数1〜7のカルボアルコキシ、又はこれらの混合物である)、クラスd):メチルメタクリレートと、カルボン酸含有モノマー又はカルボン酸含有モノマーの混合物とから誘導されたコポリマー、クラスe):ポリマー主鎖に結合された−X−C(=T)−NR−S(=O)2−部分を有するポリマー(式中、−X−はオキシ又は−NR’−基であり、TはO又はSであり、R及びR’は独立して水素、ハロ、又は炭素原子数1〜6のアルキル基である)、及びクラスf):下記構造(I−F)又は(II−F):(式中、nは1〜3であり、Rs及びRtは独立して水素又はアルキル又はハロ基であり、Xは多価結合基であり、Yはオキシ又は−NR−であり、ここでRは水素又はアルキルもしくはアリール基であり、そしてZは一価有機基である)によって表される反復単位を有するポリマー、のうちの1種又は2種以上から選択される、請求項1に記載の方法。 請求項13 前記第1高分子バインダーが、カルボキシ基を含む(メタ)アクリル樹脂、ポリ(ビニルアセタール)、マレイン酸処理型ウッドレジン、ビニルアセテート−クロトネート−ビニルネオデカノエート・コポリマー、フェノール樹脂、スチレンと無水マレイン酸とから少なくとも一部が誘導されたコポリマー、(メタ)アクリルアミドから少なくとも一部が誘導されたポリマー、(メタ)アクリロニトリルから少なくとも一部が誘導されたポリマー、N置換型環状イミドから少なくとも一部が誘導されたポリマー、ペンダント・ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートから少なくとも一部が誘導されたポリマー、ペンダント環状尿素を有するポリマー、N−アルコキシアルキルメタクリルアミドから少なくとも一部が誘導されたポリマー、スチレン又はスチレン誘導体から少なくとも一部が誘導されたポリマー、ホスフェート(メタ)アクリレートエステルから少なくとも一部が誘導されたポリマー、又は、N置換型環状イミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、及び(メタ)アクリル酸から誘導されたコポリマーである、請求項1に記載の方法。 請求項14 前記露光された領域内に親水性基板が露出している平版印刷版を提供する、請求項1に記載の方法。 請求項15 前記単一処理溶液が約7〜約10.5のpHを有しており、そして約5〜約45重量%の総量で存在する少なくとも1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤を含み、そしてそれぞれがスルホン酸基又はその塩を有している、請求項1に記載の方法。 請求項16 工程B)の後で、該印刷版が最大2分間にわたって、約160〜約220℃でポストベーキングされる、請求項1に記載の方法。 請求項17 請求項1に記載の方法によって提供された画像形成された平版印刷版。 請求項18 平版印刷方法であって:A)ポジ型平版印刷版前駆体に、赤外線を使用して像様露光を施すことにより、前記画像形成された前駆体内に露光された領域及び非露光領域の両方を提供する工程、前記ポジ型平版印刷版前駆体が、基板上に順番に:第1高分子バインダーを含む内層、及び前記第1高分子バインダーとは異なる第2高分子バインダーを含むインク受容外層を有しており、前記ポジ型平版印刷版前駆体が、赤外線吸収化合物をさらに含み、そしてB)(1)主として前記露光された領域だけを除去して、そして(2)結果として生じる平版印刷版の露光された領域及び非露光領域の全ての上に保護塗膜を提供するために、前記画像形成された前駆体に、約6〜約11のpHを有する単一処理溶液を適用する工程、C)前記平版印刷版から余剰の処理溶液を除去する工程、そして任意選択的に前記平版印刷版を乾燥させる工程、そして、D)前記保護塗膜を除去することなしに、平版印刷用インクを使用して画像を印刷するために前記平版印刷版を使用する工程を含む、平版印刷方法。 請求項19 前記余剰の処理溶液が、スクイージー又はニップローラを使用して工程Cで除去される、請求項18に記載の方法。 請求項20 前記単一処理溶液が、少なくとも1重量%の少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含む、請求項18に記載の方法。
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